日本人にとって馴染み深い朝食といえば、卵かけご飯。時間がないときの一杯として親しまれる一方で、「どうしたらもっとおいしくなるのか?」と数多の料理好きが研究を重ねている、奥深~い一杯でもあります。
そんな卵かけご飯を、中華の重鎮である脇屋シェフが自身のYouTubeで「究極の卵かけご飯」としてレシピを紹介していたんです。あの巨匠が「究極」と断定した卵かけご飯だなんて…いったいどれほどおいしいんでしょう?もうこれは試さずにはいられませんよね。さっそく作ってみました!

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中華のアイアンシェフとして一躍有名になった脇屋シェフは、東京ヒルトンホテル、キャピトル東急ホテル、リーセントパークホテル総料理長やトゥーランドット游仙境を経て、現在は「Wakiya一笑美茶樓」のオーナーシェフを務めています。中国料理にフランス料理の要素を取り入れた「ヌーベルシノワ」の先駆者として知られています。

脇屋シェフの「Wakiya流究極の卵かけご飯」の材料と作り方

【材料】※2人分
米…2合
卵…4個
太白胡麻油…大さじ1(米1合につき大さじ1/2)
太香胡麻油…小さじ1(無ければ普通のゴマ油でも可)

【合わせ調味料】
白じょうゆ…50ml(味わいは少し変わりますが、薄口しょうゆまたは普通のしょうゆでも可)
紹興酒…10ml
みりん…15ml
花椒(中華山椒)…10粒

【タレ】
紹興酒…大さじ1
砂糖…小さじ2
白こしょう… 少々

【シェフ脇屋が堂々宣言】曰く『これが究極の卵かけご飯です』 お米を炊くところから中華な裏ワザが満載♡


米は洗ってから水を切り、30分浸水させておきます。

【作り方】※調理時間:10分+ご飯を炊く時間及び黄身を浸ける時間:1時間
1. 浸水させた米を炊飯器に入れ、通常の分量の水(分量外)と太白胡麻油を加えて炊きます。

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2. ボウルに白じょうゆ、紹興酒、みりん、花椒を入れて混ぜ、合わせ調味料を作ります。

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アルコールに弱い方や未成年者などに提供する場合は、合わせ調味料を沸かしてアルコール分を飛ばし、冷ましてから使います。

3. 卵を白身と黄身に分けます。

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4. ボウルに黄身を入れ、2の合わせ調味料を加えて1時間浸けます。

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5. 小さな鍋かフライパンに4のつけ汁を大さじ5取り入れ、紹興酒、砂糖、こしょうを加えて沸かし、タレを作ります。

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6. 炊き上がりの米に太香胡麻油を加えて混ぜます。


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7. 器にご飯を盛り、5のタレを回しかけます。

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8. 白身を軽く泡立ててメレンゲ状にしてご飯の上にかけます。

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9. メレンゲの中央に黄身を乗せて、出来上がりです。

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ご飯を炊いていると、普段とは少し違う香りが漂ってきました。太白胡麻油の香りに間違いありませんが、こんなにも豊かな香りがするのかと、炊き上がりに期待が膨らみます。さらに、炊き上がりに太香胡麻油を加えて混ぜると、鼻をくすぐるほどの香ばしい香りが広がりました。

急いでタレをかけ、メレンゲ状の白身と黄身を乗せてすぐに口へ運んでみると…。メレンゲのフワフワとした非常に軽い食感と、炊き立てのご飯がゴマ油の香りと黄身の濃厚さに包まれ、やさしいタレの味を感じながらも米と卵のおいしさが際立つ卵かけご飯が出来上がりました。砂糖は多めで甘さを感じますが、花椒が邪魔をしない程度のアクセントとなっていて、とてもふわふわで食べやすく仕上がったのが印象的でした。

【シェフ脇屋が堂々宣言】曰く『これが究極の卵かけご飯です』 お米を炊くところから中華な裏ワザが満載♡


動画の中で脇屋シェフが説明していましたが、このレシピは本来はラードで作るため、「猪油飯(つーゆーはん)」と呼ぶそうです。それを今回のようにゴマ油に変えると、「麻油飯(まーゆーはん)」と呼び名が変わりますが、ラードとはまた違ったおいしさで、しかもヘルシーに食べられるようです。

確かに卵かけご飯にラードを使う組み合わせは聞いたことがありませんが、チャーハンにラードがよく合うように、ご飯を炊くときにラードを使うのはアリだと感じます。
次回はぜひラードで作ってみたいと思います。

脇屋シェフの動画を見ていると、けっこうな頻度で山椒を使用しています。わたしたちが山椒と聞くとあのうなぎに振りかける山椒を連想しますが、動画の概要欄を見ると「花椒」と書いてあることに気づきます。

花椒は麻婆豆腐に使われるあのピリッとしたスパイスですが、日本の山椒と区別するために中国山椒と呼ばれています。中国の人がわざわざ「中華」と付けるわけはないので中華料理のシェフはただ山椒と言っていますが、これは花椒のことです。

同じように紹興酒をただ「お酒」と呼んでいるのも、中華で使うお酒はたいてい紹興酒だからという理由です。

ふわふわでとてもおいしい卵かけご飯が出来ますので、ぜひ作ってみてください!
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