チキン南蛮といえば、宮崎が誇るソウルフード。甘酢にたっぷりのタルタルがかかったこってり系ですが、タサン志麻さんのレシピでは”たっぷりのサラダ”を添えるヘルシースタイルなんだとか!確かにタルタルソースで野菜もいっぱい食べられそうですね。
さっそくYouTubeで紹介されている「志麻さん流チキン南蛮」に挑戦してみます!

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タサン志麻さんは、辻調理師専門学校、辻調グループフランス校の卒業生で、三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」での修業後は老舗フランス料理店やビストロで15年間料理人を務めていました。その経験を活かして家庭の冷蔵庫にある食材で1週間分のつくりおきを3時間で仕上げることから、「予約が取れない伝説の家政婦」という異名を持っています。

志麻さんの「チキン南蛮」の材料と作り方

【材料】※4人分以上
鶏もも肉…2~3枚
塩…適量
こしょう…適量
卵…2個 
小麦粉…大さじ6
サラダ油…適量(フライパンに広がるくらい)

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


鶏肉は水気を切ってから、皮目より身の方に強めに塩とこしょうを振っておきます。

卵…4個
玉ねぎ…1/2個
ピクルス…大きめ4本(お好みで加減してください)
マヨネーズ…大さじ8~10
レモン(国産)…1/4個
パセリ(生)…適量(生でも乾燥でも可。今回は生パセリを使っています)
しょうゆ…70g
砂糖…70g
穀物酢…70g

きゅうり…2本
レタス…1/3個分

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


卵4個は沸騰したお湯で9~10分茹でて冷水に漬け、殻をむいて刻んでおきます。
玉ねぎはみじん切りにしてから水洗いして、よく水気を切っておきます。
きゅうりは縦半分に切ってから斜め薄切りにしておきます。
レタスは大きめにちぎっておきます。
ピクルスはみじん切りにしておきます。
レモンは絞っておきます。

【作り方】※調理時間:20分
1. きゅうりとレタスを水に漬け、ザルに引き上げてよく水を切り冷蔵庫に入れておきます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


2. ボウルに卵と小麦粉を入れ、よく混ぜます。


【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


3. フライパンに油を引いて強火にかけ、温まったら中火にします。鶏肉に2の衣を付けて皮目を下にして鶏肉を並べます。余った衣は薄いところにかけます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


4. 強火にして再び温度が上がったら中火~弱火にします。ときどき皮目の焼き具合を見ながら10分程度焼き、裏返して中火にして火が入ったら鶏肉を焼きます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


5. ボウルに卵、玉ねぎ、ピクルス、マヨネーズ、パセリを入れて混ぜます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


6. レモンを加えて混ぜ、器に移します。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


7. 鍋にしょうゆ、砂糖、酢を入れて強火にかけ、沸いたら火を止めます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


8. 器にきゅうりとレタスを盛り、食べやすい大きさに切った鶏肉を乗せます。7の甘酢ダレをかけ、6のタルタルソースを添えて出来上がりです。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


肉を揚げずに、しかも切らずに焼くという大胆なレシピですが、肉汁が中に閉じ込められているところは唐揚げに近い気がします。

さっそく口へ運ぶと、よく焼けた皮目の食感と切った断面のやわらかい食感がどちらも感じられ、贅沢なソテーを食べているような気分になりました。
そこに温かい甘酢と冷たいタルタルソースのなんとも不思議な温度感が乗ってきて、正式なチキン南蛮ではないにしても、とてもおいしくて間違いなくご飯が欲しくなる味でした。

肉たっぷりですが野菜もたっぷりですので、罪悪感も軽減されて余計に箸が進みます。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


昔、日本ではポルトガルやスペインの人々をまとめて「南蛮」と呼んでおり、その影響を受けた料理を「南蛮漬け」と呼ぶようになったと言われています。もともとは小魚を揚げて甘酢に漬けた料理でしたが、これが変化して、養鶏が盛んだった宮崎県・延岡市では鶏肉を甘酢に漬けた「チキン南蛮」として広まったのだとか。

また、チキン南蛮には「タルタルソースをかける派」「かけない派」があり、唐揚げに甘酢やタルタルを添えただけのものは”チキン南蛮とは認めない”という声もあるそう。発祥の地とされる延岡では、それだけ地元の誇りとこだわりがあるんですね。おいしければ何でもOKという人も多いですが、こうしたこだわりがあるからこそ、チキン南蛮は特別な存在になっているのかもしれません。

こだわりは文化ですからがんばってこだわってほしいと、わたしは陰ながら応援しています。

【志麻さん流チキン南蛮】肉は切らずに揚げずに肉汁閉じ込めろ!たっぷりタルタルで野菜と一緒に頬張れ


このレシピの通りに作るとタルタルソースが多めに出来ると志麻さんは説明していましたが、洋食屋でフライの横に添えられているタルタルソースと違って、チキン南蛮にかかっているタルタルソースは量が全然違います。店によってはチキンが見えないくらいドサッとかけられていたり、海のようなタルタルソースの中にチキンが置かれていたりと、これでもかという量が乗っていると、タルタルソース好きなわたしはうれしくなってしまいます。

家で作るときもどうせ手間は同じなので多めに作って、いろいろな料理に添えて楽しんでいます。なので、このレシピのタルタルソースが多めとは、個人的には思いません。


とてもおいしいチキン南蛮が出来ますので、ぜひ作ってみてください!
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