管理栄養士のともゆみです。NHK『あしたが変わるトリセツショー』で「にんにく水」という新しい活用法が紹介されていました。
切り方変えてハイパー食感♡4種切りのエリンギで「不思議食感リゾット」に挑戦!その賑やかな食感とは!?
NHK総合で放送している生活情報・科学番組『あしたが変わるトリセツショー』は、1つのテーマについて深堀りし、トリセツ(取扱説明書)として、紹介する番組。今まであらゆるテーマを取り上げてきましたが、今回わたしの目にとまったのは「にんにくのトリセツ」。にんにくに含まれているアリインという成分がすごいんです。
アリインについて
番組では、にんにくの一大産地、青森県田子町を取材してみると、カレー、クラムチャウダー、豚汁など水を多く使う料理ににんにくを使っていました。そこで番組では、にんにくをつけたお湯の成分分析をしてみたところ、多量の「アリイン」が見つかりました。
アリインはコク味物質と呼ばれ、少量を料理に入れると料理の味や香りをほとんど邪魔することなく、旨味とコクを増強することが研究でわかっています。
アリインは、にんにくの細胞が傷つくと、アリシンという香り物質に変化してしまいます。アリシンは旨味やコクではなく、にんにく特有の香りを生み出します。
番組で開発した「にんにく水」
番組は、アリインの旨味・コクを簡単に楽しめる調味液「にんにく水」を開発しました。
作り方は、沸騰したお湯500mlに、にんにくスライス2枚(3g)を入れて、5分待ったら完成です。これを料理に使うだけで、旨味やコクがアップするんです。みそ汁をはじめとした汁物に利用できます。また、炒め物用には、お湯を減らしにんにくを増やして利用します。
トリセツ流にんにく水レシピでは、「野菜炒め」と「ポトフ」を紹介していました。今回は「野菜炒め」を作ってみます。また、にんにくなしの野菜炒めも作ってみて、味の比較をしてみたいと思います。
「にんにく水入り野菜炒め」の材料と作り方
【材料】(2人分)
にんにく…1/2かけ
沸騰させたお湯…50ml
塩(にんにく水用)…1つまみ
キャベツ…150g
にんじん…30g
豚バラ薄切り肉…50g
油…大さじ1
塩(味付け用)…少々
こしょう…少々
【作り方】
1. にんにく水を作ります。
2. 野菜炒めを作ります。キャベツは一口大に、にんじんは短冊切りにします。
3. フライパンに油を入れて強火にかけます。温まったら3~4cmの長さに切った豚肉を入れて1分ほど炒めます。
4. 2のにんじん、キャベツを加えます。
5. 1のにんにく水を入れます。
6. 水分がなくなるまで炒めます。塩、こしょうを入れ味を整えます。
7. 皿に盛り付けて出来上がりです。
にんにく水を入れないただの「野菜炒め」も作ります。
それ以外はすべて材料・作り方は同じです。
下の画像がにんにく水なしで作った野菜炒めです↓
比較してみた!
それでは食べてみたいと思います。
まずは、後から作った「ただの水を入れた野菜炒め」から。
豚肉の旨味がおいしいです。強火で炒めたので、香ばしさもありますね。野菜はちゃんと火が通っていてやわらかさとシャキシャキ感も少し残っています。
次は「にんにく水入り野菜炒め」です。
あー違う!全然違いますね。豚肉だけではない旨味が口の中に広がります。味の濃さも感じますね。
にんにくはビタミンB6が豊富
にんにくにはビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6は、たんぱく質を分解してエネルギーに変えるサポートをしてくれます。筋肉や血液を作るときにも働いていて、皮膚の健康維持や、脳の神経機能もサポートしています。おもに動物性食品に多く含まれますが、野菜や種実類などいろいろな食品に含まれているので、通常の食事をしていれば不足する心配の少ないビタミンです。
にんにく水はスライスしたにんにくをお湯につけるだけで簡単にアリインを抽出でき、にんにく臭をさせずに料理の旨味をアップさせてくれることがわかりました。おいしく作れたので、野菜炒めだけでなくいろいろな料理に活用できそうです。ぜひ試してみてくださいませ。
参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社
栄養学の基本ゆる図鑑 監修 中村丁次 宝島社
※にんにくの食べすぎは腹痛の原因になります。
ポイントは、にんにくに含まれる”アリイン”という成分。この成分は料理に旨味やコクをプラスしてくれるのだそうです。さまざまな料理に応用できるとのことですが、今回はわが家で定番の「野菜炒め」で実際に試してみることに。さらに、にんにくを使わないバージョンも作って、味の違いを食べ比べてみました。
切り方変えてハイパー食感♡4種切りのエリンギで「不思議食感リゾット」に挑戦!その賑やかな食感とは!?
NHK総合で放送している生活情報・科学番組『あしたが変わるトリセツショー』は、1つのテーマについて深堀りし、トリセツ(取扱説明書)として、紹介する番組。今まであらゆるテーマを取り上げてきましたが、今回わたしの目にとまったのは「にんにくのトリセツ」。にんにくに含まれているアリインという成分がすごいんです。
アリインについて
番組では、にんにくの一大産地、青森県田子町を取材してみると、カレー、クラムチャウダー、豚汁など水を多く使う料理ににんにくを使っていました。そこで番組では、にんにくをつけたお湯の成分分析をしてみたところ、多量の「アリイン」が見つかりました。
アリインはコク味物質と呼ばれ、少量を料理に入れると料理の味や香りをほとんど邪魔することなく、旨味とコクを増強することが研究でわかっています。
アリインは、にんにくの細胞が傷つくと、アリシンという香り物質に変化してしまいます。アリシンは旨味やコクではなく、にんにく特有の香りを生み出します。
みじん切りやすりおろしは、アリシンを多く生み出し、変化前のアリインがあまり残りません。アリインを含む細胞の多くが無傷で残せる切り方は、スライスにすることでした。そこで番組では、にんにくスライスをお湯に入れることでアリインを多く抽出できる「にんにく水」を開発したのです。
番組で開発した「にんにく水」
番組は、アリインの旨味・コクを簡単に楽しめる調味液「にんにく水」を開発しました。
作り方は、沸騰したお湯500mlに、にんにくスライス2枚(3g)を入れて、5分待ったら完成です。これを料理に使うだけで、旨味やコクがアップするんです。みそ汁をはじめとした汁物に利用できます。また、炒め物用には、お湯を減らしにんにくを増やして利用します。
トリセツ流にんにく水レシピでは、「野菜炒め」と「ポトフ」を紹介していました。今回は「野菜炒め」を作ってみます。また、にんにくなしの野菜炒めも作ってみて、味の比較をしてみたいと思います。
「にんにく水入り野菜炒め」の材料と作り方
【材料】(2人分)
にんにく…1/2かけ
沸騰させたお湯…50ml
塩(にんにく水用)…1つまみ
キャベツ…150g
にんじん…30g
豚バラ薄切り肉…50g
油…大さじ1
塩(味付け用)…少々
こしょう…少々

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【作り方】
1. にんにく水を作ります。
にんにくは芯を取りスライスします。耐熱容器に沸騰させたお湯とにんにく、塩(にんにく水用)を入れて、5分置きます。

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2. 野菜炒めを作ります。キャベツは一口大に、にんじんは短冊切りにします。

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3. フライパンに油を入れて強火にかけます。温まったら3~4cmの長さに切った豚肉を入れて1分ほど炒めます。

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4. 2のにんじん、キャベツを加えます。

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5. 1のにんにく水を入れます。

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6. 水分がなくなるまで炒めます。塩、こしょうを入れ味を整えます。

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7. 皿に盛り付けて出来上がりです。

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にんにく水を入れないただの「野菜炒め」も作ります。
にんにく水入りと比較するために、水分は同量入れます。にんにくを入れないただの水で作ります。
それ以外はすべて材料・作り方は同じです。
下の画像がにんにく水なしで作った野菜炒めです↓

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比較してみた!
それでは食べてみたいと思います。
まずは、後から作った「ただの水を入れた野菜炒め」から。

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豚肉の旨味がおいしいです。強火で炒めたので、香ばしさもありますね。野菜はちゃんと火が通っていてやわらかさとシャキシャキ感も少し残っています。
次は「にんにく水入り野菜炒め」です。

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あー違う!全然違いますね。豚肉だけではない旨味が口の中に広がります。味の濃さも感じますね。
比較すると断然こちらの野菜炒めの方がおいしいですね。さらにびっくりするのはにんにくの味や香りがあまりわからないということです。ここまで味が変わるのに、にんにくの味がしないのには驚きです。トリセツ流にんにく水は、ちゃんとアリインの成分が抽出されてアリシンに変化していないということなのでしょうね。
にんにくはビタミンB6が豊富
にんにくにはビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6は、たんぱく質を分解してエネルギーに変えるサポートをしてくれます。筋肉や血液を作るときにも働いていて、皮膚の健康維持や、脳の神経機能もサポートしています。おもに動物性食品に多く含まれますが、野菜や種実類などいろいろな食品に含まれているので、通常の食事をしていれば不足する心配の少ないビタミンです。
にんにく水はスライスしたにんにくをお湯につけるだけで簡単にアリインを抽出でき、にんにく臭をさせずに料理の旨味をアップさせてくれることがわかりました。おいしく作れたので、野菜炒めだけでなくいろいろな料理に活用できそうです。ぜひ試してみてくださいませ。
参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社
栄養学の基本ゆる図鑑 監修 中村丁次 宝島社
※にんにくの食べすぎは腹痛の原因になります。
適量の目安は生で1かけ程度、加熱したもので2~3かけ程度です。参考にしてください。
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