りんごがおいしい季節になりましたね♪値段もお手頃になったので、まとめて買った結果、食べきれない…ってこともしばしば。そこで今回は、菓子料理研究家・藤野貴子さん考案の「リンゴのさっと煮」にチャレンジ♪長時間煮込まないから、ジャムよりフレッシュに仕上がり、果実の食感もしっかり楽しめるんです♡しかも、皮と種を砂糖水で煮出すことで、りんごの香りと美しい色をシロップに移すそうですよ♪

作業時間15分でレンチン仕上げ♪「おひとりさまりんごのタルトタタン」はシナモンと黒胡椒の効いた大人味♡

家庭雑誌『家の光』の”果物”の作りおきレシピ♪

農家向けの月刊誌『家の光』は、「食と農」「暮らし」「協同」「家族」を柱に、暮らしに役立つ情報を紹介しているJAグループのファミリーマガジンです。
創刊は大正14年(1925年)。なんと、100年前!

本日は、創刊100周年を迎えた『家の光』2025年7月号の別冊付録「野菜と果物がたっぷり!ささっと作りおきレシピ」の中で、菓子料理研究家の藤野貴子さんが紹介していた、”果物”の作りおき「リンゴのさっと煮」を作ります。

”さっと煮”との名のとおり、ジャムのようにコトコト煮込む必要はなく、果実を煮込む時間は10分弱。とってもお手軽です♪

では、作ってみましょう。

ジャムよりフレッシュ♪「リンゴのさっと煮」の材料と作り方

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
材料


【材料】作りやすい量
りんご…400g(皮と種を含んだ全量)
グラニュー糖…約175g ※果実、皮、種の量によって変わります。 
水…40g(皮と種を含んだ全量の10%)
クエン酸(食用)…小さじ1
熱湯…小さじ1

今回、りんごは「サンつがる」を使用。酸味が少ない甘口の食味と、ジューシーさが特徴だそうです。

りんごの重さ(皮と種を含んだ全量)は2個で500gだったので、水は50gにしました。

【作り方】
1. りんごの皮を剥き、種を取り除き、1cm角に切ります。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


1cm角に切ったつもりが、2~3cm角の大きめカットになってしまった…(笑)。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


皮と種を合わせた重量を量り、その重さの30%のグラニュー糖を用意します。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


今回、皮と種の重量が90gだったので、グラニュー糖は、90×0.3=27gになります。


2. 鍋に皮と種、1のグラニュー糖、水を入れ、中火にかけます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


水分が出てきたら火を止めます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


今回は、5分ほど加熱しました。

3. 1の果肉の重量を量り、その重さの50%のグラニュー糖を用意します。

果肉の重量が400gだったので、グラニュー糖は、400×0.5=200g

200g!!!

多すぎるような気もしますが、とりあえず、これで作ってみます。

果肉にグラニュー糖をまぶし、30分ほどおきます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


ボウルがずっしり砂糖で重くなりました。きっと甘いに違いない(笑)。

30分おくとこんな感じ。りんごから少し水分が出ました。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


4. 2の皮と種の鍋をザルでこし、煮汁を3の果肉に加えます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


ヘラでギュウギュウ押して、煮汁をしっかり絞りましょう。


【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


5. 4を鍋に移し、中火にかけ、沸いたら5分煮詰めます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


甘酸っぱい香りがします♪

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


6. 5をザルにあげ、果肉と煮汁に分けます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
煮汁


7. 煮汁だけを鍋に入れ、強火にかけます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
煮汁


泡がふつふつと沸いて半量ほどになり、トロリとするまで煮詰めます。

5分ほど煮詰めたら、半量になりました。とろみはほんのりついている程度。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
煮汁


8. 7に果肉を加えます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


中火にかけ、煮立ったら、クエン酸と熱湯を混ぜたものを加えて火を止めます。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


クエン酸(食用)には、とろみを出し、酸味を加えて甘さのバランスを整え、風味を安定させる役割があるそうです。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


熱いうちに瓶に入れ、すぐにしっかりフタをし、逆さまにしてそのままおきます。粗熱がとれたら出来上がり。

シロップがほんのりピンク色でかわいい♡

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


ちなみに、熱いうちに瓶に詰め、すぐにフタをして逆さまにすると瓶内の空気が膨張し、その後、中身が冷めるにつれて空気が収縮していき、フタが強く吸引されて密閉状態になるそうです。


【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


調理時間は40分。果肉にグラニュー糖をまぶして30分おいている間に、皮と種を煮込む作業をすれば効率的です。

粗熱がとれたらすぐ食べることができ、冷蔵庫で2週間持つそうです。

粗熱がとれた後、フタを開けてみるとこんな感じ。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


今回、ちょっと大きくカットしたので、ごろっとした果実感があります。別冊付録に載っていた「さっと煮」の完成画像は、もっと小さくてクタっとしていましたが(笑)、これはこれでおいしそう♪

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


では、味見。

おっ、甘酸っぱくて、おいしい♪

りんごのコリっとした食感も残っていて、フレッシュ。濃厚ながら爽やかな甘さです。

とはいえ、そのまま食べるには、けっこう甘いですね。夏だったらかき氷のシロップ代わりにかけるとちょうど良さそう。

続いては、無糖ヨーグルトといっしょに食べてみることに。

グラスに、さっと煮の果肉とシロップを入れて、その上にヨーグルトをかけました。


【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
ヨーグルト


では、いただきます!

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
ヨーグルト


無糖ヨーグルトが、激甘ヨーグルトに変身。シロップを入れすぎました。

この半分くらいで甘味はちょうどいいくらい。

りんごのゴロっとした食感がヨーグルトを豪華にしてくれます。

最後は、”リンゴのさっと煮”ティーにしてみることに。

果肉とシロップをティーカップに入れて、熱湯を注ぐだけ。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
ティー


どれどれ、お味は…。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
ティー


うわっ、おいしい♪

りんごの甘酸っぱさをいかした、ホッとする癒し系の飲み物に変身しました。お湯を注いだだけなのに、すばらしい。

お湯で割っておいしいので、炭酸水や冷たい水で割ってもきっとおいしいと思います。暑い日に試してみよう♪

ということで、今回は、「リンゴのさっと煮」を作りました。材料はりんごとグラニュー糖、クエン酸(食用)の3つだけ。
ジャムのようにコトコトじっくり長時間煮込む必要はなく、さっと10分弱煮込むだけで作れるので、お手軽です。みなさんも旬のりんごで作ってみてはいかがでしょう。

【ジャムよりフレッシュ】煮込んで10分!果肉ゴロゴロ「りんごのさっと煮」作ってみた♪皮と種も使うって!?
リンゴ


藤野貴子さん プロフィール菓子料理研究家。フランス料理のシェフの父と料理研究家の母の影響で、幼い頃からお菓子作りに興味を持つ。 大学卒業後は渡仏し、老舗レストランでパティシエールを務めながらフランス各地を回り本場の郷土菓子を学ぶ。帰国後、お菓子教室を主宰。著書に『THE フルーツストック』(Gakken)、『これがほんとのお菓子のきほん』(成美堂出版)などがある。
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