【シェフ脇屋の”パサつかない”チキンソテー】2段階の”焼き”と”寝かせ”でしっとり♡ソースは…生姜っ!
フライパン調理の新定番!「コールドスタート」とは?
炒め物や焼き物を作る際、油を引いたフライパンを熱してから食材を入れるのがおなじみの工程。ですが、温まったフライパンに食材を入れると、その間に火がどんどん通り、最初と最後の食材に加熱ムラができてしまうことに。
そんな失敗を防ぐ調理法として、料理研究家・上田淳子さんは「コールドスタート」を推奨していました。
フライパンに食材を並べてから点火するので、慌てずに調理でき、料理初心者にもうれしいテクニックとのこと。食材にゆっくりと火が通るので、焦げつきやすい料理や、火を通し過ぎるとかたくなりやすい魚介類の料理などに向いているそうです。
今回は「コールドスタート」で作る「チキンソテー」に挑戦。レシピは、農家向けの月刊誌『家の光』2020年5月号の別冊付録『ラクして絶品!フライパンおかず』レシピ集で見つけたもの。
『家の光』は、ちょうど100年前の大正14年(1925年)に創刊された、JAグループのファミリー・マガジン。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」を柱に、暮らしに役立つ情報を紹介していますよ。
いつもはしっかりと温めたフライパンに鶏肉を入れて焼くので、どんな違いがあるのか試してみます。
コールドスタートがポイント!「チキンソテー」を作ってみた!
【材料】(2人分)
鶏もも肉…1枚(300g)
トマト…1個(100g)
ズッキーニ…1/2本(70g)
塩…小さじ1+適量
こしょう…適量
サラダ油…小さじ1
【作り方】
1. 鶏肉を冷蔵庫から出して室温に15分ほどおいておきます。
今回の「チキンソテー」は冷たいフライパンに鶏肉を並べ、中火と弱火で焼いていきます。そのため、冷蔵庫から出したばかりだと中まで火が通らない可能性があるので、焼く前に必ず室温に戻しておきます。
2. トマトを横半分に、ズッキーニを6等分の輪切りにします。
トマトとズッキーニは「チキンソテー」のつけ合わせです。トマトは横半分に切るだけなので、存在感がかなり出そう。
3. 1を半分に切って身の厚い部分に浅く切り目を入れて開き、塩(小さじ1)とこしょう(適量)をすり込みます。
今回は、鶏肉の厚みに差がなかったため切り込みを入れず、余分な皮と気になる筋を取り除き、塩とこしょうをすり込みました。
4. 点火前のフライパンにサラダ油を引き、皮目を下にして3を並べます。
皮がカリカリに焼けるように、手で押さえて皮をぴったりと貼り付けるのがポイントです。フライパンは冷たい状態なので、手を入れても火傷の心配がありません。
5. 中火に点火してパチパチと音がするまで焼き、弱火にして6~8分焼きます。
フライパンが冷たい状態から鶏肉を焼き始めます。
最初はシューッという小さい音がしていましたが、フライパンが温まるにつれ、3分ほどでパチパチという音に変化。音が変わったのを確認してから弱火にし、4分ほど焼きました。
この段階では7割程度に火が通れば良いようです。皮の端は茶色くなりましたが、お肉は生っぽい色のままでした。
6. ひっくり返して2~3分焼きます。
ひっくり返すと、皮がこんがりと焼けていました。皮から脂がたっぷりと溶け出ていたので、キッチンペーパーで吸い取り、身側を弱火で4分ほど焼きました。
皮目の焼き色が薄い場合はもう一度ひっくり返し、強火でお好みの色になるまで焼くとのこと。皮は香ばしく焼けていましたが、パリッとさせるために強火で1分ほど焼きました。
火の通りが心配だった身側ですが、全体が白くなって一部に焼き色がついていました。
この後野菜を焼くので、鶏肉を先にお皿に盛りつけておきます。
7. 6のフライパンに2のトマトとズッキーニを並べて中火に点火し、トマトは断面のみ、ズッキーニは両面を焼いて塩とこしょう(各適量)を振ります。
トマトは断面を3分ほど、ズッキーニはそれぞれの面を4分ほど焼き、塩とこしょうで味つけしました。先に盛りつけた「チキンソテー」に添えたら完成です。
皮のパリパリ感はやや欠けるものの、お肉はふっくら、弾力あり♪
コールドスタートで焼いた「チキンソテー」がこちら。冷たいフライパンに鶏肉を並べてから点火し、中火で皮目を3分ほど焼いてから、両面を合わせて弱火で8分ほど焼きましたが、皮はこんがりと、お肉はふっくらと焼けました。
断面を見てみると、中までしっかりと火が通っています。
食べてみると、鶏もも肉特有の弾力がありながら、中火で終始焼くいつものチキンソテーよりもお肉がふっくら♪皮のパリパリ感はやや欠けるものの、香ばしさがあり、おいしい「チキンソテー」に焼き上がっています。
両面をこんがりと焼いたズッキーニはジューシー、片面を焼いたトマトは生に近くてさっぱり。つけ合わせの野菜は素材の持ち味が活かされ、ボリューム感のある「チキンソテー」と交互に食べると、バランスの良い味わいになりました。
コールドスタートで焼けばお肉が硬くなりにくく、パサつき感もレス♪
料理研究家・上田淳子さん考案のコールドスタートで焼く「チキンソテー」は、最初から緩やかに火が通るため、鶏肉がふっくらと焼き上がる作り方でした。
一般的な「チキンソテー」は、フライパンを熱してから鶏肉を入れるので、ジュッ!といった激しい焼き音と、場合によっては油跳ねがありますが、冷たいフライパンに鶏肉を入れてから点火するコールドスタートは、焼き音や油跳ねが最初はないので、落ち着いて調理することができました。
とはいえ、時間をかけて焼くので皮目も身側もきちんと火が通り、皮は香ばしい焼き色、身はふっくらとした弾力に仕上がりますよ。
ただ、レシピ通りに塩を小さじ1杯すり込むと、しっかりとした塩味がついたので、薄めの味わいがお好きな方は塩を小さじ3/4杯ほどにしても良さそうですよ。
フライパンは良く温めてから調理するのが一般的ですが、冷たい状態から焼き始めるコールドスタートという技法も覚えておくと、料理上手に近づけますよ。
下味をつけた鶏もも肉をフライパンで焼くだけなので、ぜひお試しくださいね。
上田淳子さん プロフィール調理師専門学校の西洋料理研究職員を経て渡欧。ヨーロッパや日本のレストランなどで修業後、料理研究家として幅広く活躍する。自宅で料理教室を主宰するほか、雑誌やテレビ、広告などで活躍。双子のお母さんであり、育児、家事と仕事を両立する経験を経て得た知識を生かしたレシピ提供も好評。『るすめしレシピ』『冷たいフライパンに食材を入れてから火にかける コールドスタート』(自由国民社)、『冷凍お届けごはん』(講談社)、『フランス人に教わる3種の”新”蒸し料理。』(誠文堂新光社)、『バターは調味料。ほんの少し使うだけでおいしくなる』(グラフィック社)など著書多数。









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