管理栄養士のともゆみです。フランス料理に出てくるエビの旨味が詰まった「アメリケーヌソース」ってご存じですか?本来は甲殻類の殻を煮込んで手間のかかるソースなのだそう。
なんですが、この「アメリケーヌ」の風味を再現したソースが桜エビで簡単に作れる!と、料理家で作家の樋口直哉さんがTBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』内で話していました。これを覚えれば、いろんな料理に活用できるというので試してみましたよ~

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「アメリケーヌソース」とは

フランス料理のソースの1種。オマールエビなどの殻と香味野菜をバターなどで炒めたのち、魚の出し汁を合わせて煮詰め、濾してから生クリームを加えて作るソースのことを言います。
甲殻類独特の甘みや風味が堪能できるんです。

今回作るエビのクリームソースは、そんな「アメリケーヌソース」を参考に作られたそうです。
桜エビをミキサーにかけることで、エビの風味をまるごと味わえるらしい。
従来のソースは「バターを多く使う」「少ない分量で作れない」「手間ひまがかかる」など、家庭で作るにはハードルが高かったのですが、今回はヘルシーで少量で簡単に作れるように工夫されています。樋口さん曰く、エビはもちろん、切り身魚のソテーや、鶏肉にも合うとのこと。またリゾット風などに仕立ててもおいしいそうです。

「エビのクリームソース」の材料と作り方はこちら

【材料】(2人分)
桜エビ(乾燥)…5g
白ワイン…50ml
トマトペースト…大さじ1
生クリーム…50ml
水…80ml
鶏ガラスープの素(顆粒)…小さじ1/8
塩…少々
ブランデー…適量

海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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【作り方】
1.  桜エビは鍋に入れ、中火で乾煎りします。香りが立ってきたら白ワインを加え、30秒ほど加熱してアルコールを飛ばします。

海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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2.  1にトマトペースト、生クリーム、水、鶏ガラスープの素を加え、中火にし、ひと煮立ちしたら火を止めます。


海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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3.  2をミキサーに入れて撹拌したら、鍋に戻し、温め直します。塩で味を整え、好みで香りづけにブランデーを数的加えてソースは完成です。

海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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4.  皿にチーズリゾット(分量外)をのせ、ソテーしたズッキーニとむきエビ(ともに分量外)をのせて、周りにエビのクリームソースを回し入れて出来上がりです。
※チーズリゾットは、深めの耐熱皿にご飯150g、牛乳100ml、コンソメ小さじ1/2、塩少々、シュレッドチーズひとつかみを入れ、600wの電子レンジで2分加熱し混ぜ合わせたもの。5mmの輪切りにしたズッキーニとむきエビはフライパンにオリーブオイルを少量入れてさっとソテーしました。

海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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わぉ、おしゃれ~♪

樋口さんがリゾットでもおいしいと言っていたので作ってみたのですが、想像以上のおしゃれな見た目にびっくりです。

ではいただきます。

海老のうま味満点な【アメリケーヌソース】を「乾物の桜エビ」で作ると高級フレンチ風になる⁉試してみた
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口に入れた瞬間、口の中がエビの香りと味で充満します。エビの風味とともに生クリームのクリーミーさが加わり、もはや見た目も味もフレンチレストラン。桜エビを使ったからか臭みは全くなく、濃厚なのにくどくない♪ 本当においしいです。簡単に作ったとは思えない深い味わいで、このソースだけでも食べ続けたいと思わせるほどですが、チーズリゾットとソテーしたエビとズッキーニとも相性抜群で、まさにこれは贅沢なごちそうですね。

桜エビの栄養成分

エビの主成分はたんぱく質ですが、殻にはカルシウムをはじめ、色素成分であるアスタキサンチンや、食物繊維のキチンを多く含みます。
殻ごと食べる桜エビは、それらの成分をまるごと摂取できるというメリットがあります。カルシウムは骨や歯を丈夫にするだけではなく、筋肉や神経にも関わり、多様な働きをしている重要な成分です。アスタキサンチンには高い抗酸化成分があり、その能力はβ‐カロテンの40倍、ビタミンEの550倍、ビタミンCの6000倍とも言われているほど。紫外線や脂質過酸化反応から生体を守る働きがあり、化粧品やサプリメントにも利用されています。キチンは抗ガン作用や、腸内環境を正常化させる働きがあると言われています。

参考文献:
からだのための食材大全 
監修 池上文雄 他 NHK出版

健やかな毎日のための栄養大全 
監修 上西一弘 他 NHK出版
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