世界的なフレンチの巨匠・三國シェフが、フランスでも謎の料理だとして、自身のYouTubeチャンネルで紹介していた「卵のトリップ風」。トリップとは胃袋などの内臓のことですが、15世紀から食べられている「卵のトリップ風」には内臓が一切使われていません。
ではどんな料理かといえば、ホワイトソースにゆで卵を入れてオーブンで焼く、グラタンのような温かい料理。でも、これならとっても食べやすそう!謎のフランス料理に挑戦してみます!

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「卵のトリップ風」は15世紀からあるフレンチの古典料理

Oeufs a la Tripe - Oui Chef!
Not as polished as @michelrouxjr but tasty none the less.... pic.twitter.com/4yAZadjJjV— ianwilli (@ianwilli) March 27, 2020

「卵のトリップ風」と聞いてどんな料理だろう?と思う方は多いですよね。

X(旧Twitter)で探してみると、イギリスからのポストがありました!料理本と一緒に、手作りした「卵のトリップ風」の画像を紹介していますよ。ホワイトソースのグラタンに見えますね。

トリップとはフランス語で胃袋や内臓のことなのですが、「卵のトリップ風」に、内臓は一切使われていません。代わりにゆで卵が使われています。

YouTubeチャンネル『オテル・ドゥ・ミクニ』で、三國シェフは、フランス人もなぜ内臓が入っていないのか?と疑問に思っている謎の料理だと解説。アレンジし続けて受け継がれているレシピなので、自己流にアレンジして作ってもいいと紹介していましたよ。

今回は基本の材料を使った、「卵のトリップ風」に挑戦してみます!

内臓を使わずに作れる♪「卵のトリップ風」を作ってみた!

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


【材料】(2~3人分)
玉ねぎ…250g 
ゆで卵…2個
カマンベールチーズ…1個
乾燥パセリ…少々
無塩バター…30g ※小さく切っておく
薄力粉…10g
牛乳…250ml
塩・こしょう…各適量 ※白こしょうがおすすめ

1. 玉ねぎを薄切りに、ゆで卵を3等分の輪切りに、カマンベールチーズを6等分にします。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


玉ねぎはホワイトソースに、ゆで卵とカマンベールチーズは具として使います。

2. バターを入れたフライパンを中火で熱し、玉ねぎと塩(ひとつまみ)を入れて、玉ねぎが薄く色づく程度に炒めます。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


中火で10分ほど炒めると、玉ねぎが薄く色づきました。
ホワイトソースに使うので、焼き色が付く手前まで炒めるのがポイントです。

3. 2に薄力粉を加えてよく炒め、牛乳を少しずつ加えて伸ばし、塩とこしょうで味を調えて3分ほど煮込みます。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


玉ねぎと薄力粉をしっかりと炒めて、粉っぽさをなくすのがポイント。牛乳を少しずつ加えて混ぜると、ダマになりにくいですよ。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


塩とこしょうを適量加えて味を調え、3分ほど煮込むと、とろっとしたホワイトソースに仕上がりました。

4. 耐熱皿に3のホワイトソースを流し入れて、ゆで卵、カマンベールチーズをのせ、乾燥パセリを散らします。220℃のトースターで10分ほど焼きます。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


ホワイトソースの上に、ゆで卵とカマンベールチーズをのせます。乾燥パセリを振りかけると、色鮮やかに♪220℃のトースターで表面に焼き色が付くまで、今回は10分焼きました。

ホワイトソースもカマンベールもとろっとろ!ミルキーな味わい♪

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


三國シェフが謎の料理と紹介していた「卵のトリップ風」が完成しました♪ホワイトソースの一部に焼き色が付きましたが、ピザ用チーズをのせていないので、グラタンのように、こんがりとした焼き色が全体に付く感じではありません。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


熱々のうちに取り分けていただきます♪ホワイトソースがお皿の上で広がるくらいに、とろっとろです。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


トリップ(内臓)の代わりになったという、ゆで卵からいただきます。
玉ねぎの甘みが広がるホワイトソースがよく合う♪これがトリップだったら噛み応えがあるのでしょうが、ゆで卵なのでとってもソフトな食感です。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


カマンベールチーズは形を保っていますが、切ってみると、中のチーズがホワイトソースのようにとろっとろ♪カマンベールチーズもホワイトソースもミルキーな味わいなので、一体感がありますよ。

「卵のトリップ風」は全体的にやわらかい食感なので、やさしい味わいのホワイトソースを食べているような気分になる料理でした。

「卵のトリップ風」をディップして味わってみた♪

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


とろっとろな食感の「卵のトリップ風」は、歯ごたえのある物と一緒に食べたくなりますねぇ。まずはクラッカーにのせて食べてみることに。

カマンベールチーズの部分をのせて食べると…リッチで大人っぽい味わい♪おつまみ感覚で、白ワインを合わせたくなります♪

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


次は茹でたにんじんをディップ。にんじんの甘さとほくっとした食感が、ミルキーなホワイトソースにぴったり。にんじんは鮮やかな色なので、「卵のトリップ風」の白色が映えますね。

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


こちらは生のセロリです。ミルキーな「卵のトリップ風」には、しっかりとした歯ごたえや香りがある食材が合うと思い、セロリをディップしてみました。

食べてみると、セロリのシャキシャキ感とホワイトソースのとろっと感がマッチ!セロリの独特な風味も、ホワイトソースにハーブを足したような雰囲気が出て、ヨーロッパの料理らしさがアップします。冷たいセロリに温かいホワイトソースという温度差も、口の中で楽しめました。


フランスの謎の古典料理「卵のトリップ風」はミルキーなグラタン風!

【シェフ三國も?】15世紀からある謎のフランス古典料理!レシピ名と料理が一致しない「卵のトリップ風」とは!?


YouTubeチャンネル『オテル・ドゥ・ミクニ』で、三國シェフが謎の料理と称して作っていた「卵のトリップ風」は、ミルキーなホワイトソースがとってもおいしい、グラタン風の料理でした。

トリップ(内臓)を使うとなるとわざわざ材料を探したり、おいしく食べるために十分な下処理が必要だったりと、料理のハードルが上がります。けれど、ゆで卵なら簡単に作れるので、作り手にやさしい伝統的なフランス料理だと感じました。

このお料理でトリップが使われなくなった理由は、もしかしたら内臓の下処理が大変だったからかもしれませんね。

「卵のトリップ風」は、ホワイトソースを作ったらほぼ完成したも同然。焼きたてを食卓に出せば、寒い日にぴったりなメイン料理になりますよ。簡単に作れるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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