「ソルティドッグ」という名前のカクテルをご存知でしょうか。ソルティドッグはウォッカとグレープフルーツジュースを混ぜて作られた定番カクテルですが、グラスのふちに塩がつけられたていたり、名前に「ドッグ」がついていたりと、他のカクテルと少し違った印象を抱きますよね。
今回は、ソルティドッグの味わいやアルコール度数などの基本情報から、ソルティドッグの美味しい作り方までまとめてご紹介します。
ソルティドッグの基本情報
スノースタイルが特徴的!味のテイストやアルコール度数は?
ソルティドッグは、ウォッカにグレープフルーツジュースを混ぜて作られたカクテルです。グレープフルーツ独特の苦味と酸味がウォッカに絶妙にマッチして、とても飲みやすいカクテルとなっています。
さらに、ソルティドッグは「スノースタイル」という、ふちに付けられた塩と合わせて味わうカクテルであることも大きな特徴の1つ。
最初に口を付けた部分を少しずつ移動させて飲んだり、ふちについた塩をカクテルの中に落としながら飲んだりすることで、ウォッカとグレープフルーツの酸味と塩のしょっぱさを同時に味わうことができる魅惑のカクテルです。
ちなみに、ふちに付いた塩は全部使い切る必要はありません。自分の好きな塩加減で口に含んでみてください。
ソルティドッグのアルコール度数は、お酒の配合や使用するウォッカの種類にもよりますが13%程度で作られることが多いです。日本酒やワインなどと同じくらいのアルコール度数ですので、飲みやすいからと言って飲み過ぎてしまうことのないようにしましょう。
カクテル言葉
花にはそれぞれ花言葉がありますが、カクテルにも「カクテル言葉」というものがあります。
ソルティドッグのカクテル言葉は「寡黙」です。
ソルティドッグはもともとイギリスの英語スラングで「甲板員」という意味、「汗と潮まみれに=ソルティ」なりながら「犬のように働く=ドッグ」ということから来ています。
もしかすると、その甲板員も潮風に吹かれながら寡黙に働いていたのかもしれませんね。
ブルドックとの違い
ソルティドッグと似たカクテルに、「ブルドック」と呼ばれるカクテルがあります。
ブルドッグは、ウォッカをグレープフルーツジュースで割ったカクテルで、ソルティドッグの塩なしカクテルであるとも言えます。
ブルドッグとソルティドッグの違いは、グラスのふちに塩がついているか否かです。
ちなみに、ブルドッグはソルティドッグから塩を抜いたカクテルであることから英語で「何かがない」を表す「~レス(~less)」を付けて「テールレス・ドッグ」と呼ばれており、そこから転じて、尻尾の短い「ブルドッグ」と呼ばれるようになっていったそうです。
昔はレシピが違っていた?
実は、昔のソルティドッグは今のレシピと全く異なるカクテルであったことをご存知でしょうか。
昔のソルティドッグは、ウォッカではなくジンをベースに、ライムジュースまたはグレープフルーツジュースを混ぜ、ふちに付ける塩はカクテルの中に加えてシェイクして仕上げるというレシピだったのです。
ジンがイギリス海軍の間でよく飲まれるお酒であったことから、ジンベースのカクテルとして作られたと考えられています。
そして、このイギリス発祥のソルティドッグがアメリカに伝わると、作り方もシェイクからビルドスタイルへ変わり、よりカジュアルに親しみやすいカクテルとして大きく人気を集めたことから、今のスタイルが主流となっていったそうです。
昔のソルティドッグが気になった方は、バーなどで「ソルティドッグをオールドスタイルで」と頼めば作ってくれるかもしれませんよ。
ソルティドッグの基本的なレシピ

<材料>
・ウォッカ 45ml
・グレープフルーツジュース 適量
・塩(スノースタイル用) 少々
まず、グラスに氷を入れます
水やレモン果汁でグラスのふちを濡らし、そこに塩を付けてスノースタイルにします
ウォッカを45ml程度とグレープフルーツジュースをグラスの8分目程度まで注ぎ、マドラーなどで軽く混ぜて完成です
ウォッカの度数にもよりますが、ソルティドッグは「ウォッカ:グレープフルーツジュース」 の比がだいたい「1:2」ぐらいで作られることが多いようです。
もっと度数の高いソルティドッグを味わいたい方は「1:1」ぐらいの比率で混ぜ合わせてもいいかもしれません。
また、最後にカットしたレモンを添えることも多く、他にも、グレープフルーツジュースの代わりにピンクグレープフルーツジュースを使ったりスイカの果汁を加えたりするアレンジレシピもあります。
お好みで、アレンジを加えてみてはいかがでしょうか。

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グラスはロックグラスが基本!お好みでタンブラーでもOK
このようにソルティドッグの材料はどれも手に入れやすい材料であり、また、グラスに入れて混ぜるだけというビルドスタイルで仕上げるため、誰でも簡単に作ることができるカクテルと言えるでしょう。
家庭でも作りやすいカクテルですので、家でお酒を楽しみたい方にもおすすめです。
また、グラスはオールド・ファッションド・グラスと呼ばれるロックグラスなどを使うと良いでしょう。グレープフルーツの比率を高めたい場合は大きめのタンブラーグラスでも美味しく作ることができますよ。
美味しいソルティドッグを作るコツ

ソルティドッグは、ビルドスタイルのカクテル。
派手なシェイク等が必要ないので、以下のことに気をつけるだけで、誰でも比較的美味しい仕上がりにすることができます!
・材料を混ぜすぎない
材料を混ぜすぎると、氷が溶けて味が水っぽくなってしまいます。必要以上に材料を混ぜすぎないようにしましょう。
・材料をあらかじめ冷やしておく
ステアスタイルとは異なり、ビルドは材料を冷やす目的でしっかり混ぜることはありません。氷が溶けないよう、カクテルを作る前に材料は冷やしておきましょう。
材料がよく冷えていると、自然と混ぜる回数も少なくなります。
・氷に当てないように静かに注ぐ
グレープフルーツジュースなどの果汁はグラスの底に沈みやすいので、注ぐ際は氷に当てないようにしながら静かに注いでください。
スノースタイルの方法
そもそもスノースタイルとは、グラスのふちに塩やグラニュー糖などをつける技法です。グラスのふちを濡らし、そこに塩などを付けていくという手法が一般的です。
このようなスノースタイルはソルティドッグを美味しく味わうためには欠かせない技法ですが、まんべんなく塩をつけるのが意外と難しく、少しハードルが高く感じてしまうこと方もいるのではないでしょうか。
スノースタイルをより簡単におこなうコツは、2つの皿を用意してそれぞれにレモン果汁(または水)と塩を用意することです。
まず、レモン果汁が入ったお皿はグラスのふちを濡らすために使います。
その後、塩が盛られたお皿にグラスのふちを付けて一回転させ、最後に余分な塩を落とすようにパンッとグラスの底を叩けば完成です。
この時、お皿の上の塩を均等に盛っておくとより成功しやすいでしょう。
また、レモン果汁をグラスのふちにつける方法に関しては、皿を用意しなくとも、半分に切ったレモンを直接グラスのふちに付けて濡らしていく方法も一般的です。
ふちを濡らした時の液が垂れてしまうと失敗してしまうので、まんべんなく塩をつけるためにも、濡らした後のふちの確認はあまりしないようにしましょう。
まとめ

今回は、名前や飲み方が一風変わったカクテル「ソルティドッグ」についてご紹介しました。
最初は「”しょっぱい犬のカクテル”って不思議な名前のカクテルだなあ」と思っていた方も、ソルティドッグの由来や歴史、基本のレシピを知ることで納得できたのではないでしょうか。
ソルティドッグは塩のしょっぱさとグレープフルーツジュースの苦味や酸味を同時に味わうことができる、とても味わい深く飲みやすいカクテルです。また、お店によっては、グラスに付ける塩にとてもこだわっている場合もありますので、お店ごとに味わいの違いを楽しめるカクテルとも言えるでしょう。
気になる方はぜひ一度注文してみてはいかがでしょうか。