原作漫画が間もなく完結と発表され話題の僕のヒーローアカデミア。(以下『ヒロアカ』)テレビアニメ版も毎週目が離せないものとなっています。

毎話のように衝撃展開の連続で驚く視聴者も多いと思いますが、それは海外のファンたちも同じ。『ヒロアカ』7期に対して、海外ファンがどのような反応を示しているのでしょうか?

あのヒーローの活躍に涙し、ついに明かされた内通者の正体に驚愕する海外リアクターたちの様子をお届けします。

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TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』公式サイトより

『ヒロアカ』は海外での発行部数が4000万部超え!

『僕のヒーローアカデミア』は堀越耕平による漫画を原作とし、2024年4月時点でシリーズ累計発行部数が1億部を突破するほどのメガヒット作品。中でも海外における発行部数がその内の4000万部を記録するなど、日本だけではなく海外人気も非常に高い作品としても知られています。

その理由は(筆者の勝手な推察に過ぎませんが)おそらく劇中に登場するキャラクターのデザインやバックボーンにアメコミを彷彿させるからではないでしょうか。堀越先生自身がMARVELやDCコミックスといったアメコミ作品から影響を受けているということもあり、非常に海外ファンに受け入れられやすい世界観を構築することに成功しているのです。

『ヒロアカ』7期を海外ファンはどう見た? スター役・朴璐美の演技に賛辞「完璧なキャスティングだ」内通者の正体にも衝撃「ウソだろ…OMG」

DCD『僕のヒーローアカデミア7th』Vol.1(東宝)

そんなアニメ『ヒロアカ』最新シーズンとなる第7期では、オール・フォー・ワン率いるヴィランとの最終決戦が刻一刻と迫る中で、雄英高校1年A組の面々と手を取り合って戦うことを決意した緑谷出久(デク)。日本、そしてアメリカの最強ヒーローたちともチームを組み、打倒ヴィラン、打倒オール・フォー・ワンを目指す姿が描かれていきます。

まずは海外ファンの代表であるリアクターたちの反応をご紹介します。序盤の物語では、やはりアメリカ最強のヒーローであるスターアンドストライプの活躍に胸を熱くするファンたちの様子が印象的でした。

スターアンドストライプに「まさに星条旗のような人だった」

スターアンドストライプは、かつてのナンバー1ヒーローであるオールマイトにも引けをとらないパワーを持つ女性ヒーロー。「新秩序(ニューオーダー)」の個性を武器としており、対象に新たなルールを設定することが出来ます。

そんなヒーローの活躍に「FreshestAnime」のジョーさんは大興奮! 死柄木弔との激闘シーンでは常に開いた口が塞がらない状態でした。しかし、最終的に自らの命を犠牲にした戦い様を魅せるスターの姿には「Oh…」と感極まった表情を見せます。そして敬意を表し、画面上のスターに向かって敬礼をしてみせました。

このスターアンドストライプがその身を犠牲にして戦う姿に、海外ファンはとりわけ感動している様子が見て取れ、2人組リアクターの「Cruz Brothers React」もまた、散りゆくスターを観て「スターアンドストライプ…まさに星条旗のような人だった」と一言。最終的には「オールマイトをも超えていった!」と最上級の評価を送っていました。

物語は進み、次なる衝撃展開が待ち受ける第3話「敵<ヴィラン>」。同エピソードでは、雄英高校内で暗躍するオール・フォー・ワンの内通者の正体がついに明かされる衝撃展開が描かれているます。

今期最大の仰天リアクションを魅せてくれたのは、やはりアニメのリアクションと言えば、このお方! ご存じ、マイケル・アンジェロさんです。

内通者の正体に衝撃「ウソだろ! …OMG」

アンジェロさんは序盤からオール・フォー・ワンの内通者が雄英にいることに衝撃を受けます。劇中の演出から、それが全身透明の個性を持つ葉隠透だと勘違いし、「まさか葉隠が内通者!?」と驚愕。「確か3期の頃から内通者に関して言及されてたような…」と、本当に彼女が内通者なのか気になって仕方がないご様子。

そして、葉隠が内通者を木陰から覗き見ている演出が施され、いざ本当の内通者が明らかになると「コイツらが内通者?誰だ……」「ウソだろ! この時も、あの時も? ヴィランに居場所を教えてた…OMG」と開いた口が塞がらず、言葉も出ません。

内通者の真実が口答で明かされていく場面では「辛いな…」と言葉を漏らしていました。まんまと製作陣の罠にハマり、葉隠が内通者だと思ってしまったアンジェロさんの感情の浮き沈みが大変面白かったです。

そんなアンジェロさんは第9話「EXTRAS」でも衝撃的なリアクションを見せてくれました。それは、オール・フォー・ワンとホークス&エンデヴァーが死闘を繰り広げる場面。

戦闘中に窮地に立たされたホークスを救うため、A組の常闇踏陰と耳郎響香のタッグがやってきた瞬間「オオ! ナイスサポート!!」と一言。

戦いが熾烈なものになっていくと、彼らの一挙一動に「オオ…危なかった」とまるで本当にアンジェロさん自身が戦っているかのように感情移入。そして、イヤホンジャックのヒーロー名を持つ耳郎最大の武器である耳がオール・フォー・ワンの攻撃によって吹っ飛んでしまった際には「OMG! 耳がちぎれたぞ! これじゃ能力が失われるってことだぞ…可哀想に…」と絶句。

レビュワー「朴璐美は完璧なキャスティング」

今期のアンジェロさんのリアクション動画からは、今まで7シーズンにわたり成長を見守り続けてきたA組の面々への感情移入がどこまでも止まらない様子が見て取れました。それでは今期の『ヒロアカ』に対して、レビュワーたちはどんな評価を下しているのでしょうか?

IGN英語版のレビューでは冒頭からアメリカ最強のヒーローであるスターアンドストライプへの絶賛が止まらず、以下のように綴られています。

「スターアンドストライプは戦闘機隊を率いて現場に到着する。これまでのアニメの中でも最高のキャラクター紹介の一つだ。星条旗は畏敬の念を抱かせ、クールさを醸し出す。日本のヒーローとは一線を画すものとなっている」

そのデザインや出で立ちをもはやベタ褒め状態なのですが、同レビューでは続けて、スター役の声優を務める朴璐美さんについても言及。曰く「朴璐美は完璧なキャスティングで、キャラクターに重みを与えている。彼女を応援せずにはいられない」と、こちらも高評価。

確かに朴璐美さんが声を当てることにより、スターの人間味のある部分が強調されており、初めてお目にかかるヒーローとは思えないほどに感情移入してしまったのは事実。だからこそ、リアクターたちもスターの活躍に胸を熱くしていたのかもしれません。

低評価が7期で変化「最高のショーのひとつだ」

IGN英語版のレビュワーはここ数年の『ヒロアカ』に対して、あまり肯定的でない意見を述べており、「ストーリーが停滞していた」と同レビュー序盤で前置きをしているのですが、最終的に7期を見始めてみたら「ここ数年で最高のショーの一つだ」と述べるなど、今期に対しては良い評価を下しているようでした。

その他、オール・フォー・ワンや死柄木弔と併せて、今期のメインヴィランの一人に数えられている荼毘に対する評価もうなぎ上り。

アニメのレビューを数多く掲載する「CBR」の第8話に関するレビュー記事には「しばらくの間、ファンは荼毘を不気味な悪役として見ていたが、同エピソードで荼毘つまり轟燈矢を被害者として見ることになる」という文面が踊っています。

同レビューによると「エンデヴァーの育て方に最も苦しんだ彼がいかに自らを捨てて荼毘となったのか。エピソード全体が轟燈矢のキャラクターを知るための構造になっている」とのこと。

『ヒロアカ』ではこれまでたくさんのヒーローやヴィランのオリジンが描かれてきていますが、ここにきて荼毘のバックストーリーにエピソードの大半を費やしたのは正しいことだと言うのです。

そこから弟である轟焦凍とのバトルへと移行していくことで「単なるヒーローとヴィランの対決以上のものになっている」と表現されています。全体的な評価としては10点満点中9点の高得点を叩き出しており、轟家の暗い部分を浮き彫りにしたドラマ性の高さを評価していました。

惜しみない賛辞が印象的だった

序盤から箸休めなしに衝撃展開の連続である『僕のヒーローアカデミア』7期。海外ファンたちはスターアンドストライプへの評価が非常に高いように思えました。星条旗を纏ったヒーローの登場を今か今かと待ちわびていた節があるのかもしれません。

また、その脚本や演出への評価も高いように感じ、内通者暴露までの過程や荼毘の真実など、話の運び方の素晴らしさへの惜しみない賛辞が印象的でした。

(執筆:zash)

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