2019年4月より放送中のドラマ『あなたの番です』。謎が考察を呼んでいる本作品ですが、実は作品中に『名探偵コナン』や『スラムダンク』といったコミック作品のモチーフも散りばめられているのです。
主演の原田知世さん・田中圭さんをはじめ、浅香航大さん、中尾暢樹さんなど豪華キャストが勢ぞろい。ほか横浜流星さんや、ゲストには水石亜飛夢さんなども登場し話題となっています。
10話までの第1章のあと “特別編”を挟み、6月30日の放送から“反撃編”がスタートしました。
あなたの番です-反撃編-|日本テレビ
日本テレビ系2019年4月・7月期日曜ドラマ『あなたの番です-反撃編-』公式サイト。動機なき殺人の連鎖が始まる!戦慄の交換殺人ミステリー。SNSでは「#あなたの番です考察」というオリジナルハッシュタグが登場。菜奈の双子説や翔太が二重人格説など、さまざまな考察が広がっている本作。またドラマでは『名探偵コナン』シリーズや『SLAM DUNK(スラムダンク)』など、漫画・アニメが関係するシーンも。
ほか、エドガー・アラン・ポー、江戸川乱歩など、ミステリー小説に関するシーンがあることでも視聴者の考察は止まりません。
そこで"反撃編"のストーリーが進む前に、これまでの『コナン』や『スラムダンク』そしてミステリー小説に関連したシーンを振り返ってご紹介。考察のヒントになるかも!?
「真実はいつもオランウータンだよ」小説と事件がリンクする
第1話から菜奈と翔太が推理をするときの合言葉にしている「オラウータンタイム」。引越し先での挨拶で抱いた違和感を共有するときや、管理人・床島(竹中直人さん)の死亡時に使われています。第2話ではコナンの決め言葉「真実はいつもひとつ」を連想させる「真実はいつもオラウータンだよ」というセリフも飛び出しました。
SNSなどでは「オランウータンタイムってなに?」と戸惑う視聴者がいた様子ですが、この元ネタは、エドガー・アラン・ポーの短編小説『モルグ街の殺人』の犯人・オラウータン。特別編では、ついついネタバレをしてしまう翔太に、推理をする時間「オラウータンタイム」を作ろうと提案するシーンがありました。
小説『モルグ街の悪夢』では殺された人物が暖炉の煙突に逆立ち状態になり発見されます。これは第1話で管理人の床島が見つかった際と同じシチュエーション。
『あなたの番です』ではこういった実際の作品とリンクする場面が多々あるのです。
翔太の本棚には『コナン』がズラリ!10巻・17巻を読む姿も
翔太の部屋の本棚にはコミック『名探偵コナン』がズラリと並んでいます。このこともあり、「なにか関係があるのでは?」と推測する視聴者も。実際に第1話では、荷解きの途中で翔太が『名探偵コナン』10巻を手に取るシーンがありました。
「名探偵コナン」10巻には「モルグ街の殺人」の探偵・オーギュスト・デュパンが登場。「モルグ街の殺人」の被害者が“頭部が切断されている”ところが第2話で殺された山際祐太郎(森岡豊さん)の死に方と似ています。
他にも、第1話で住民会に参加した菜奈を自室で迎えた翔太が読んでいる『名探偵コナン』17巻に掲載されている「時代劇俳優殺人事件」とドラマ5話で時代劇の撮影中に殺された俳優・袴田吉彦と、エレベーターを使ったトリックが類似しているのではと考察されています。
コミックを揃えている方は、反撃編に備えて読み返してみてもいいかもしれません。
『スラムダンク』は事件と関係する?
さらに翔太と菜奈の馴れ初めを描いた特別編では、31回目の告白で振られた翔太が「諦めたらそこで試合終了だし」とバスケットボールマンガ『SLAM DUNK(スラムダンク)』のセリフを呟いたことが話題になりました。「諦めたらそこで試合終了」はいわずと知れた『スラムダンク』の名セリフ。
言葉通り、菜奈と付き合うことをあきらめない翔太の心境でもあり、また菜奈に告白し続ける翔太の姿は「中学3年間で50人にフラれた」という『スラムダンク』の主人公・桜木花道とも重なります。
また看護師・桜木るり(筧美和子さん)の苗字が桜木花道と同じであることも意味深だと囁かれています。
『コナン』同様に『スラムダンク』も今後のストーリーに影響してくるのでしょうか?
江戸川乱歩『パノラマ島奇談』が物語のヒントに?
『コナン』や『スラムダンク』同様にたびたび出てくる、ミステリー小説のオマージュ。アニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』でもおなじみの、江戸川乱歩の小説も登場します。
翔太と菜奈の出会いのシーンで登場したのが、江戸川乱歩の小説「パノラマ島奇談」。小説を読み進めている菜奈に「犯人が最後花火に打ち上げられてバラバラになって死ぬんですよ」と翔太が結末を言ってしまった出来事をきっかけに、二人は距離を縮めていきます。
「パノラマ島奇談」は、売れない小説家・人見廣介が自分とそっくりな容姿を持つ大富豪・菰田源三郎が病死した話を聞いたことをきっかけに、菰田になりすますといった内容。
これが、袴田吉彦に似ていると言われることがストレスで『交換殺人ゲーム』で彼の名前を書いた久住譲の存在が怪しまれている他、菜奈の“なりすまし”説も浮上しています。
今後の物語のヒントになり得る可能性がありそうです。
反撃編では横浜流星が登場! 菜奈を殺した犯人は……?
6月23日の第10話で第1章を終え、菜奈の死をきっかけに復讐を決意した翔太が6月30日に放送された第11話で出会ったのは、新たにマンションへ越してきた二階堂忍(横浜流星さん)。マンションの住民への聞き込みを通してプロファイリングを行い、『交換殺人ゲーム』の、菜奈を殺した犯人を暴こうとします。果たして、真犯人は……? SNSで飛び交う「#あなたの番です考察」の議論も熱くなります。個人的にアツいのは、菜奈のなりすまし説。
また、Huluにて独占配信中のショートストーリー『扉の向こう』では各部屋の住人ごとにスポットを当て、扉の向こうに隠された顔を描いています。地上波のドラマと連動しているため、何かヒントが隠されているかも……?
一瞬たりともお見逃しなく!
執筆:高城つかさ