「カマキリダンス」の意味

「カマキリダンス」(かまきりだんす)とは、TikTokに投稿されたダンス動画から火がついた、左右の腕を肘を曲げた状態で上下に大きく振りながら踊るダンスのことである。

2023年末の時点で「#カマキリダンス」のつけられた動画の視聴数は4億5000万回を突破。SNSマネージャー養成講座が選定した「SNS流行語ランキング」では8位に入選している(※1)。

「カマキリダンス」の由来・語源

流行の発端は、2023年5月にTikTokユーザーの「モテない後輩」氏が投稿したショート動画である。
踊っているのは投稿主ではなく、ユーザー名にもなっている投稿主の「後輩」である(※2)。現在は「後輩」こと、たいり氏の個人アカウントも創設されている。

モテない後輩氏が「後輩」の動画を投稿していたところ、ダンスに「カマキリみたいwww」というコメントがつき、それに反論するような形で「後輩」が踊っている動画を投稿したところ、動画がバズり、このダンスが「カマキリダンス」と呼ばれるようになっていった。この動画は、2023年12月時点170万回再生されている。

動画で使用されている楽曲は不思議な高音の日本語詞の曲であるが、こちらも同様にTikTokに投稿されていたもので、フォロー数48万人を超える人気クリエイターの「キャメ」氏が2023年2月に投稿した日本語カバー動画が元である(※3)。カバーされている楽曲は、スウェーデンの人気アーティストで、2018年4月に28歳の若さで急逝したAviciiの「Waiting for Love」。

キャメ氏は、最初に普通の日本語カバーとしてショート動画を投稿したのち、早回し動画を投稿。

「カマキリダンス」の動画では、後者が使用されているため、音源が不思議な高音になっている。
なお「カマキリダンス」がバズったことにより、原曲である「Waiting for Love」のストリーミング再生数も急上昇。各配信サイトで1位を記録したこともある。この人気を受けて、2023年6月には「ユニバーサルミュージックジャパンインターナショナル」の公式動画として「Waiting for Love」の和訳をつけたリリックビデオが投稿された(※4)。

「カマキリダンス」の活用

ネット上では、さまざまな芸能人やスポーツ選手、著名人が「カマキリダンス」のショート動画を投稿している。

こちらはTikTokのほか、YouTubeショートに投稿されているものが多い。

以下に一例をあげる(以下敬称略)

・後藤真希(アーティスト)
「後藤真希がTikTokで話題のカマキリダンス踊ってみたら」
https://www.youtube.com/watch?v=LjCM08wK8NM

・千葉ジェッツふなばし(プロバスケットボールチーム)
「【カマキリダンス】佐藤選手、ラシード選手の本気!すみぽんコラボ」
https://www.youtube.com/watch?v=7ZENc0iuLd4

宮野真守声優・アーティスト)&高木俊(俳優)
https://www.tiktok.com/@miyanomamoru_pr/video/7293520747484433682

などがある。

また、メンバー全員がオタク兼プロダンサーのユニット「REAL AKIBA BOYZ」も「カマキリダンス」の動画をアップしている。こちらの動画はたしかに「カマキリダンス」の動画ではあるのだが、キャメ氏の「Waiting for Love」日本語詞を元にしたオリジナルストーリーが展開されており、途中から壮大なテーマを感じさせる謎の動画になっている。

→「TikTokで話題のカマキリダンスをプロが踊ってみた」
https://www.youtube.com/watch?v=KTtQweFmtiY

※1
一般社団法人ウェブ解析士協会「SNS流行語ランキング」
2023年10月17日発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000446.000026172.html

※2
モテない後輩氏による投稿動画
https://www.tiktok.com/@dyu95ekzjba0/video/7233409522625170689

※3
キャメ氏によるカバー曲動画
https://www.tiktok.com/@came_music/video/7199577971940756737

※4
◢ 和訳 ◤ Avicii - Waiting For Love/ アヴィーチー - ウェイティング・フォー・ラヴ
https://www.thefirsttimes.jp/news/0000288359/