女子に今話題の、乙女ゲームの制作を題材としたドラマ『推しの王子様』。実際の乙女ゲーム制作現場からの反応は?「あるある」や「意外な事実」を聞いてみました。

2021年7月15日より毎週木曜22時~放送中のドラマ『推しの王子様』。乙女ゲーム制作会社の社長である日高泉美(比嘉愛未さん)が、ダメなイケメン・五十嵐航(渡邊圭祐さん)を一流の男に育てる物語です。

あまり表に出ない乙女ゲームの制作現場をリアルに反映し、「わかりみある」と評判の本作。
ドラマと比べて実際の現場はどうなのか? 実際に働いている人や過去に働いていた経験がある人たちに聞いてみました。

※複数の会社の体験談を基にしています。特定の会社を示すものではありません。
ドラマ『推しの王子様』のリアル。乙女ゲーム会社って実際どうな...の画像はこちら >>

『推しの王子様』フジテレビ公式サイトより

via www.fujitv.co.jp

皆オタクは当たり前! 男性社員の"壁ドン"実践も

主人公・愛泉の部屋でひときわ目を引くのが、推しキャラであるケント様の‟祭壇”。
そしてオフィスでは、お城オタク、アイドルオタクなど違う趣味を持つ社員たちがグッズを手に語り合っています。
その風景には特に「わかる!」と共感した人が多いようで……?

「部屋や職場のデスクは、推しのフィギュアや限定グッズでいっぱい。
泉美のように家にはもちろん祭壇があるので、極力誰も呼びません(笑)」

「映画オタ、相撲オタ、2.5次元オタ……皆ジャンルは違えど何らかのオタク。
ちなみに自分はドラマのマリ(佐野ひなこさん)みたいに、女の子の地下アイドルの追っかけをしています。
有給休暇を取る時も、上司には取得理由を‟ライブ”と伝えていますよ」

中には推しの等身パネルを玄関に飾って、毎朝「行ってきます」を言うのが日課、という人も!また、愛泉の会社には、光井倫久(ディーン・フジオカ)や有栖川遼(瀬戸利樹)といったイケメン社員も在籍。
実際、男性が乙女ゲームを手掛けることはめずらしくないそうですが、たまに‟恥ずかしいお願い”をされることも……?

「男性は結構多くて、中には元モデルやコスプレイヤーも。
『推しの王子様』のように男性が企画した乙女ゲームもありますし、男女関係なく日々‟ときめくシチュエーション”や‟女性が求めてるもの”について議論を交わしてます。
たまに、違う、そうじゃない!と男性が怒られることもありますが(笑)」

「男性社員にはゲームのイベントCGの参考用に、壁ドンやバックハグをした写真を撮らせてもらいます。
男女でやるのはアレなので、ヒロイン役も男性で……でも、ポッキーゲームをお願いした時はさすがに恥ずかしそうでした(笑)」

「男性社員にキャラクターのコスプレをしてもらって、生配信やイベントに出てもらった時は大好評でした。
キャラクターより人気になるんじゃないかと心配したほどです」

大事なのは、男性も女性も人を喜ばせる乙女ゲームを作りたい思いは同じ、というところ。
男性だからこそ頼られるシチュエーションが多いことも、よくわかりました。

"キュン"するネタはどう絞り出している?

1話で泉美が副社長の光井に言う、「現実の男は理想通りにいかないし、ひどいやつも多い」。
乙女ゲームのキャラクターはまさに‟王子様”といった素敵な男性があふれていますが、現実と比べてしまうことはあるのでしょうか?

「ときめきストーリーには実体験を反映することも結構あるので、現実の男性とどちらが上か?という考えはあまりないです。
‟寒いと言ったらポッケの中で手を繋いでくれた”、‟電車に乗るとき上司が手を引いてくれてドキっとした”など……。
奇抜なシチュエーションを作り出すより、‟わかる~!”に近づけるイメージです」「プレイしてくれるお客様のタイプは色々ですが、みんな現実の男性に不満があるからゲームに逃げるというより、‟日常から離れた世界でもときめきを楽しみたい”という人が多いかも?」

一方、「壁ドンなどは、二次元の男性にだけ許されると思う」といった少々厳しい意見もありました。

推しキャラの"露出"具合で議論に!?

1話で泉美が語っていた、「理想の推しを作る仕事ができて幸せ」という言葉。
「好きなものは仕事にしない方が幸せなんじゃない?」という意見もありますが、実際はどうなのでしょう。

「もともとファンだった乙女ゲームの会社に入社して、仕事にした人も数人います。だいたいは幸せで後悔はなさそう。ただ、推しキャラに関しては‟どこまで露出するか“何を着せるか”など、つい会議で熱が入ってしまうことも……(笑)」

また、シナリオライターの人からはこんなリアルな経験談も。「実際のファンだからこそ、ストーリーでキャラクター像がぶれていたり、ときめきを感じられないときは厳しいことを言ってくれる。泣いてぶつかりあったこともあります。そんな仲間がいるから、良いものが作れるんだなと実感しました」

──と、泉美と同じように幸せだと感じて仕事に励んでいる人が多いようです。
実際の業界人から見ても、リアルに制作現場を反映していると言える『推しの王子様』。
どのようなジャンルのオタクでも、男性でも女性でも、並々ならぬ愛で制作に携わっていることが伝わってきました。

ドラマ『推しの王子様』放送情報&見逃し配信

<予告・60秒>木曜劇場「推しの王子様」第2話7月22日(木)よる10時放送!

via www.youtube.com■見逃し配信はFODやTverにて!毎週木曜よる10時~ フジテレビ系にて放送中

キャスト
日高 泉美…比嘉 愛未
五十嵐 航…渡邊 圭祐
光井 倫久…ディーン・フジオカ
古河 杏奈…白石  聖
渡辺 芽衣…徳永 えり
有栖川 遼…瀬戸 利樹
小原 マリ…佐野ひなこ
織野洋一郎…谷  恭輔
藤井  蓮…藤原 大祐
水嶋 十蔵…船越英一郎


スタッフ
脚本
阿相クミコ
伊達さん(大人のカフェ)

音楽
瀬川 英史

主題歌
Uru『Love Song』
(ソニー・ミュージックレーベルズ)

挿入歌
DEAN FUJIOKA『Runaway』
(A-Sketch)

編成企画
狩野 雄太
江花松樹

プロデュース
貸川 聡子

演出
木村 真人
河野 圭太
倉木 義典

制作著作
共同テレビ公式サイト
https://www.fujitv.co.jp/oshinooujisama/index.html
公式Twitter
https://twitter.com/oshi_no_oji?s=21
「ラブ・マイ・ペガサス」
https://products.voltage.co.jp/apps/appinfo-100koiplus/pegasus/
編集部おすすめ