
まさかの左リュウズで登場したGMTマスター Ⅱの最新作。©Rolex/Alain Costa
予想を裏切りつつも、期待に応える話題作
1955年、ロレックスはプロフェッショナルなパイロットへ向けて、2つの異なるタイムゾーンの時刻を同時に表示できるナビゲーションツール「GMTマスター」を発表。機能的であるのと同時に堅牢性に優れたプロフェッショナルウォッチは、パン・アメリカン航空などの公式時計として採用された実績とともに、世界中のパイロットや旅を愛する人々を魅了した。
「オイスター パーペチュアル GMTマスター Ⅱ」オイスタースチールケース&ブレスレット、40mm径、自動巻き。122万円4300円/ロレックス(日本ロレックス 0120-929-570)© Rolex
GMTマスターは誕生以来、1982年に実装された24時間針を独立して操作できるようになった「GMTマスター Ⅱ」然り、幾度もマイナーチェンジを繰り返しながら進化を続けている。この度発表された最新作では、GMTマスター Ⅱでは初となるグリーン×ブラックのセラクロムベゼルインサートに加え、左リュウズを披露したことが大きな話題になっている。大方の予想を裏切る左リュウズの提案によって、GMTマスター Ⅱはどのような進化を遂げたのか。注目すべきポイントについて探っていこう。--{}--左リュウズが導いた新たな可能性
ロレックスの歴史において、左リュウズの採用は他モデルでも実例があり、今回が初めてではない。それらが左利き用の腕時計であったことに対して、GMTマスター Ⅱの新作では左利き用というよりもスタイリングの一環として左リュウズを取り入れている。移動したのは、リュウズだけではない。日付表示とサイクロップスレンズを3時位置ではなく、9時位置に配したダイヤルのレイアウトは、ロレックス史上初の試みである。
左側にリュウズ、9時位置に日付表示、サイクロップスレンズを移動させたことで完成した唯一無二のデザイン。

2018年からGMTマスター Ⅱに搭載されている自動巻きムーブメントCal.3285。©Rolex/Jean-Daniel Meyer
ブレスレットは2つの選択があり、オイスターブレスレット、もしくはジュビリーブレスレットでの展開がある。
オイスターブレスレットは、誤ってブレスレットが開くことを防ぐセーフティキャッチ付オイスターロッククラスプや、約5mm長さを調整できるイージーリンクを備えている。©Rolex/Alain Costa
視認性や操作性に優れたGMTウォッチとしての機能はもちろん、100m(330フィート)までの防水性能を保持するオイスターケースの堅牢性は健在だ。このように、新しいスタイルと実用性を兼ね備えた最新のGMTマスター Ⅱは、ロレックスの歴史に一石を投じたモデルであるのと同時に、左リュウズによって使用するうえでの自由度が高いデザインに仕上がっている。ロレックスが誇るプロフェッショナルウォッチの代表格であるGMTマスター Ⅱの進化は止まらない。[問い合わせ]日本ロレックス0120-929-570