①タープと本体の連結に使える「ふた結び」

用途が多いので覚えておくと便利な「ふた結び」。
タープ本体の四隅や真ん中には、「ループ」と呼ばれる輪っかが付いている。ここにロープ(ガイライン)を結びつけて使うのだが、おすすめの結び方は「もやい結び」と「ふた結び」。“キングオブノット”とも呼ばれる結び方の大定番「もやい結び」の紹介はほかに譲るとして、ここでは同じくらい手軽に結べてほどきやすく、出番も多い “隠れキングオブノット”とも呼ぶべき「ふた結び」の手順を紹介する。
わかりやすいよう、少し太めのロープを使っている。
まず、ループにロープの先端を通す。
先の長さが短いと結びづらいので少し余裕を持っておこう。
次に元のロープに巻きつけるように輪を作り、先端を輪の内側に通す。
巻きつけて、輪の中を通す。
続いて、もう1度巻きつけて、同じ形をもう1つ作る。
この形になったら正解。
結果、締める前の結び目が、フリーダイヤルのマークのようになっていればOK。あとは結び目を寄せながら、両方から引っ張って引き締めたら完成だ。しっかりテンションがかかれば、これだけで十分な強度を得ることができる。一方で、もとにかかっているテンションを緩めれば、とても簡単にほどくことができるのもポイント。これは覚えておくと、ほんとに便利!▶︎ついでにCheck!ロープワークの大定番「もやい結び」を簡単解説--{}--②コブを作って止めたいときには「8の字結び」

もやい結びやふた結びと並ぶくらい出番が多いのが8の字結び。
「グロメット」と呼ばれるタープの丸い金具は、基本的にポールの先端を差し込むための補強パーツだが、タープに先ほどのようなループがない場合は、ここにロープを通して使うこともできる。その場合、前述のふた結びを使ってもいいのだが、コブを作って止める方法を使うとよりお手軽。このときに便利な結び方が「8の字結び」だ。
穴にロープを通して折り返しておく。
結び方は、まずグロメットにロープを通す。
慣れるまでは少し長めにロープを出しておいた方がやりやすい。
次に、ロープを折り返し、8の字を描くようにもとのロープに先端を巻きつける。
写真の向きの場合、輪の中に上から入れて、下に抜く。
先にできた輪の中に先端を通す。
もとのロープと先端の両方を引っ張り、結び目を締める。
最後は両方から引き締めて完成。先端はある程度余るくらい余裕を持っておくと抜けづらい。初めは8の作り方に少々戸惑うかもしれないが、慣れてしまえばさほど苦労せず作れるだろう。いちばん簡単な結び方「止め結び」でもコブは作れるが、適度な大きさの抜けづらいコブを作るなら、8の字結びが最適。この結び方も非常に用途が多いので、覚えておいて絶対に損はない。--{}--③ ポールの先端にかける輪には「二重の8の字結び」を

こちらも同じく「8の字結び」が活躍する。
8の字結びは、じつは「強度の強い輪を作る」用途で使われることが多い。テントポールを立てるための輪をロープで作るのにも、強度が高く、ほどきやすい8の字結びを応用すると便利だ。ここではポールから2本のロープを引き出したいので、2本のロープを重ねて8の字結びをする「二重の8の字結び」にトライしてみよう。
ロープを真ん中で折り返すと、同じ長さのロープが2本張れる。
まず、使いたいロープを真ん中で折り返しておく。
折り返した二重ロープで輪を作る。
この二重のロープを、先ほどの8の字結びの要領で同じ形に結んでいく。
先ほどの8の字結びと手順は同じ。
輪を作り、先端を元のロープに巻きつける。
結び目がこのような形になれば正解。
輪の中に先端を通して8の字型を作り、両方を引き締めたら完成。結び目から出ている小さな輪をポールの先端に引っ掛けて使う。
ロープが抜けづらくなるちょっとしたテクニック。
ちなみに、ポールの先端にロープをかけるときは2回巻きつけると抜けづらくなるので覚えておこう。この二重の8の字結びは、クライミングの命綱などにも使われる結び方なので、強度の高さは折り紙付きだ。