新型「ハリアー」PHEV
▶︎すべての画像を見るミドルクラスの都市型SUVとして人気のトヨタ「ハリアー」に、プラグインハイブリッド(PHEV)が追加された。多くの部品を共有する「RAV4」には既にPHEVがラインナップしていたから、いつかはハリアーもと思っていたけど、ようやくの登場だ。
もともとハリアーは街乗りを重視したモデルだけあり、都心の街並みがよく似合う上質&エレガントなフォルムを纏っている。が、それだけではない。
街乗りだけなら、スタンドいらず!?
こちらのボディカラーは「ダークブルーマイカ」。
街乗り重視ってことで、ストップ&ゴーが多い街中でも低燃費という魅力がある。デビュー時からラインナップしている2Lガソリン車はWLTC燃費15.4km/L(2WD)/14.7km/L(4WD)だし、2.5L+モーターのハイブリッド車なら22.3km/L(2WD)/21.6km/L(4WD)。そしてこの度、20.5km/L(4WDのみ)の2.5L+モーターのPHEVが追加されたってわけ。
燃費の数値だけみるとハイブリッドモデルにわずかに及ばないけれど、PHEVの魅力はほかにもある。そのひとつが「街乗りだけならガソリンスタンドに行く手間が省け、ガソリン代も削減できる」ってこと。ハリアーPHEVは、モーターのみで最大93kmも走れる。これだけ走れるなら、毎晩充電さえしておけば、街乗り、つまり毎日の通勤や買い物程度は全部電気自動車として走れてしまうだろう。それどころか東京から小田原までならガソリンを一滴も使わずに行けるポテンシャルがあり、もちろん電気自動車と違うから、必要ならエンジンが働くため、電欠の不安も不要だ。
もうひとつは、出掛けた先で「電源車」として利用できるってこと。ほかのハリアーではオプションの「AC100V・1500Wコンセント」が今回のPHEVのラゲッジには標準装備されているから、キャンプ地なら電気ポットが、サーフィンなら電動シャワーが使える。
もちろん災害などでの停電時には非常用電源として活用できる。--{}--
見た目も装備も“標準”で都会派
さらにスタイルも魅力のハリアーの中で、PHEVだけの特別な装いも与えられた。フロントバンパーのシルバー加飾がPHEVだけスモークメッキまたはブラック塗装となり、ドアハンドルも唯一ボディ同色になっている。
また足元はハリアーの中で最大の専用19インチアルミホイールが与えられている。もちろんシートも、ガソリン車やハイブリッド車の最上級グレード同様、本革シートが標準で備わる。ちょっとシックでエレガントなハリアー、って感じ。また、サラウンドビューで床下が透けたように見え、自車の周囲の足元を確認しながら悪路を走れる床下透過機能付きパノラミックビューモニターや、置くだけ充電、リアシートヒーターなど他グレードではオプションの便利な機能が、PHEVだけは標準で装備されている。
写真はレクサスESの床下透過機能付きパノラミックビューモニター。路面を確認しながらの運転もできる。
こんな風に、見た目も機能も都会派ハリアーの頂点モデルなのがPHEV。車両本体価格620万円と、お値段もハリアーの頂点プライスだ。ただ、ちょっと心配なのが現在PHEVを除くハリアーの納車時期については「詳しくは販売店にお問い合わせください」状態ってこと。
写真はハリアーのZレザーパッケージ。
そうした中でPHEVは「10月31日から販売します」としているが、果たして納車はいつになるのか……。しかし、納期の長さは昨今の人気車種の新型ではもはや宿命。ようやく登場したハリアーのPHEV、焦らずじっくり待つ甲斐は十分にありそうだ。