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「中国製の電気製品って何だか不安」という認識があるなら、それはもう過去の話と思ったほうがいい。

中国のDJI社は民生用ドローンで世界7割以上のシェアを持ち、太陽光発電も8割以上が中国企業による生産と言われる。
日本でも大人気のモバイルバッテリーのAnkerだって中国企業なのだ。

そして電気自動車(BEV)の世界でも、トップのアメリカ・テスラ社を猛追している2位は、フォルクスワーゲン(4位)やBMW(5位)ではなく、中国のBYD社だ。


“電気大国”の車、ついに日本上陸

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!

「 ATTO 3(アットスリー)」


そんな世界第2位の電気自動車メーカー、中国のBYDがついに日本に上陸する。

2023年1月から、「カローラクロス」サイズのSUV「ATTO 3(アットスリー)」の販売を開始するのだ。

既に今年2月から中国で販売されているモデルで、シンガポールやオーストラリアなどでもリリース済み。

満充電での航続可能距離は485kmだからロングドライブにも十分使えて、ラゲッジ容量は440Lと、このクラスとしては十分な広さが確保されている。

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!

スタイリッシュな運転席周り。


BYDはもともと1995年にバッテリーメーカーとしてスタートした企業。だからバッテリー製造のノウハウはぽっと出のバッテリーメーカーと比べて遙かに豊富なのだ。

その信頼性から、今年に入って同社のバッテリーがテスラに供給されるというニュースも報じられた。

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!



ATTO 3のバッテリーは、リン酸鉄リチウムイオン電池というものが仕様されている。大型の釘を突き刺しても発火しないタフなスペックで、これを使った最新型バッテリーが搭載される。

また同社が世界中で販売している電気バスや電気トラック、フォークリフト等にも随時この新型バッテリーが搭載されていくという。


ちなみに日本の電気バスの約7割はBYD社製だ。
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一流デザイナーを迎えた3車種

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!



デザインだってご覧の通り。

元アウディやメルセデス・ベンツのデザイナーを迎えて作られたオリジナルデザインは、ひと昔前の中国車のようなイメージはなく、最新の国産や欧州車と見比べても引けをとらないだろう。

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!



ATTO 3に続いて、2023年中頃にはコンパクトカーの「DOLPHIN(ドルフィン)」、2023年下半期にはセダンタイプの「SEAL(シール)」も発売される予定。

世界の約半分の電気自動車が走っている中国から、電気自動車の本格的な上陸が始まるようだ。

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!

コンパクトタイプの「DOLPHIN(ドルフィン)」。


中国の人口は日本の10倍以上。優秀な人材もそれだけ豊富だからこそ、ドローンや太陽光、電気自動車……等々、さまざまな分野で中国は世界を席巻できるのかもしれない。

少なくとも自動車メーカーにとって電気自動車市場としての中国は無視できない存在で、こぞって中国の自動車メーカーと業務提携を進めている。

BYDも、2010年からメルセデス・ベンツと、2020年にはトヨタとも合弁会社を設立し、電気自動車の開発・販売を目指している。

バッテリー業界の巨人、中国BYD社の電気SUV「ATTO 3」が来年1月に日本上陸!

セダンタイプの「SEAL(シール)」。


電気自動車の時代は、メイド・イン・チャイナの車が世界の道路を席巻する、かも!? それを確かめるためにも、まずは来年1月に発売されるATTO 3をしっかりチェックしたい。
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