されど、Tシャツ。●これまで何枚着てきたか、Tシャツ。

服としては何よりシンプルなつくり、Tシャツ。理想の一枚に出会ったと思ってもすぐに次が欲しくなる、Tシャツ。されどで探す、今年いちばんの、Tシャツ。

豪華アーティストの共演に、今年も大盛況のうちに終わったフジロック。日本のみならず世界各国からもコアな音楽ファンが集う巨大フェスだけに、イケてる装いのロックピープルもあちらこちらに。そんな彼らはどんなTシャツでフジロックに臨んでいたのか? 会場を歩き回ってリサーチした結果がこちら!

フジロック着用Tシャツランキング
1位 フジロック・オフィシャルTシャツ
2位 ELLEGARDEN(エルレガーデン)
3位 今年のヘッドライナー系
4位 RAMONES(ラモーンズ)
5位 定番アーティスト系

想定内と予想外が混在するランキング。では、実際に会場でパパラッチした着用者の姿を見ていこう!

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1位 「フジロックTシャツ」派をパパラッチ!

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティス...の画像はこちら >>

まず、ダントツの1位は「フジロック・オフィシャルTシャツ」。古くは2002年のものから、今年出来立てホヤホヤの最新作まで、色もデザインもまさに百花繚乱。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
毎年人気のロッキン・ジェリー・ビーン(Rockin’ Jelly Bean)とのコラボTシャツで、これは2012年のもの。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
こんな派手なデザインもフェスにピッタリ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
長岡在住のフジロック・ファンは自作Tシャツで参戦。

毎年さまざまなブランドとのコラボが行なわれているが、なかでもビームスが手掛けるTシャツは洗練されていて人気が高い。また、毎年参加している人の中には、フジロックが好きすぎるあまり自分でデザインしてしまうツワモノもいた。

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2位「エルレガーデン」派をパパラッチ!

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
2005年のツアーTシャツを着用。バンドへの愛が伝わります。

2位は、この度10年ぶりの復活を果たしたELLEGARDEN(エルレガーデン)だ。復活後初となるフジロック出演を見届けようと、全国から多くのファンが集まり、会場のあらゆる場所でさまざまなバリエーションが見られた。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
着用率No.1は、2018年に行なわれたワンオクロック(ONE OK ROCK)とのツアーTシャツ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
アキレス腱を切ったものの“エルレ”のために駆けつけた。タオルも持参!

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
ひときわ目を引いたオレンジ。バックプリントがクール。

彼らがデビュー間もない頃から追い続けているというファンの男性(40代)は、「このTシャツを、また彼らのライブで着られる日が来るなんて」と感慨深げ。バンドTは単なるファッションではなく“ファンの誇り”でもあるのだ。

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3位「ヘッドライナー」派をパパラッチ!

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
新ユニット、トゥモローズ・モダン・ボクシーズで出演したトム・ヨーク。ファンはトムのバンド、レディオヘッドのTシャツを着て応援。

ヘッドライナーを務めるアーティストのTシャツを着る人も多かった。初日のトリを務めたケミカル・ブラザーズ、トム・ヨークが属するレディオヘッドが多数派。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
2日目に出演したデス・キャブ・フォー・キューティーのTシャツ。デザインもナイス。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
ケミカル・ブラザーズの最新Tシャツは、会場で購入したという。

なかには、3日目のヘッドライナーだったザ・キュアーのTシャツを「毎日日替わりで着ている」という気合いの入ったファンも。

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4位「ラモーンズ」派をパパラッチ!

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
母と双子の娘さんでお揃いのラモーンズ。

アーティスト単体で圧倒的支持を得ていたのはラモーンズ。もはやロックTシャツの代名詞的存在になっていることもあるが、何より、フジロックを主催するスマッシュは80年代からラモーンズを日本に招聘してきた会社。メンバーのジョーイが亡くなったときもフジロックのステージで追悼セレモニーを行なったほどだ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
かつて在籍していたメンバー、C. J. ラモーンのTシャツ。コアなファンに違いない。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
これぞ定番なラモーンズロゴ。

そんなわけで毎年ラモーンズTシャツは多く見かけるが、今年は親子3人でお揃いにしたり、小さな子供に着せたりとキュートなコーディネートを楽しんでいる人が多かった。ちなみに、ヴィンテージのラモーンズTシャツの価値についてはコチラをチェック。

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5位「定番アーティスト」派をパパラッチ

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
永遠のロックアイコン、デヴィッド・ボウイももちろん!

その他、多かったのは「定番アーティスト」派のTシャツ。鉄板のビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズはもちろん、デヴィッド・ボウイ、カート・コバーン、プリンス、ジョー・ストラマーなどなど、レジェンド系は根強い人気。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
ニルヴァーナのカート・コバーンTシャツ。このサングラスも探したなぁ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
シド・ヴィシャスTシャツを着て、いくつになってもパンクマインドをキープ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
シンガポールから参加した男性は場内でジョー・ストラマーTシャツを購入、即着用。

また、今年は映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットによりクイーン人気が再燃。フジロックでの野外シアター「富士映劇」での上映があったこともあり、クイーンTシャツを着た人をたくさん見かけた。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
これは大ブームになる以前の2014年のツアーTシャツ。

Tシャツ・グランプリ@フジロック。着用率でみる人気アーティストは?
場内で上映される『ボヘミアン・ラプソディ』を楽しみに来たというカップルはペアルックで。

存命アーティストでは昨年出演して話題になったボブ・ディランを始め、パティ・スミス、ポール・マッカートニー、レディー・ガガが多数派で、解散してしまったバンドではソニック・ユース、オアシス、ザ・スミス、ストーン・ローゼズのTシャツを着ている人もたくさん見られた。

また、ロックT以外ではモンベル、チャムス、パタゴニア、マムートといったアウトドアブランドのTシャツを着る人が年々増えている印象で、フェスファッションも「ロック系」「アウトドア系」に二極化しつつあることを実感。

さて、来年は何着て行こう?

Yuki Kuroyanagi=写真 美馬亜貴子=文

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