日々のメンテナンスから業界屈指の修理サービスまで、デニムで気になるあんなコト、こんなコト。デニム好きなアナタが知っておくべきテクニックをここで。
“育て中”のデニムは「柔軟剤シート」でイイ香り
専用の洗剤があるとはいえ、頻繁に洗うのは気が引ける。乾かすのも面倒だし、お気に入りの色・ダメージが根付き始めた1本ならなおさらだ。そんなときに頼りたいのが、シートタイプの柔軟剤。
こいつをデニムと一緒に乾燥機に入れて、軽くひと回ししてみよう。それだけで気になる汗の匂いが取れて、ほんのりとイイ香りがつくのである。しかも、乾燥させることで除菌効果も見込めて、風合いもソフトに。
試着せずにサイズを測る「古着好きお約束のテク」

パンツの試着が面倒だという声を多く聞く。パンツは確かにはいてみないと正確なサイズ感がつかめない場合が多く、とりわけ古着デニムの場合は表記があてにならないことも。そこで、こちらの方法を伝授。
首回りの2倍がウエストサイズだという通説を利用し、トップボタンを留めたデニムをぐるっと首に巻いてみよう。ぴったりであればジャスト、2cm重なればウエストはその倍の4cmオーバーになる計算だ。多少の誤差は生じるものの、覚えておいて損はないテクニックである。
デニムを愛する男が仕掛ける「新ショップ&サービス」

11月2日(土)の「OCEANS DENIM CAMP」でトークショーもしてくれる、原宿の老舗ヴィンテージショップ「ベルベルジン」の藤原裕さん。リーバイ・ストラウス本社から絶大な信頼を得た写真集『THE 501®XX A COLLECTION OF VINTAGE』を監修し、多くのブランドとのコラボデニムも“即完”が続出するなど、多方面で活躍する名物ディレクターだ。
そんな彼が手掛ける新ショップが6月末にオープンした。
また、そこではデニムの“糊付けサービス”も実施。ヒゲやハチノスといったデニムの“アタリ”は糊のついた状態から育てるのが理想だとされるだけあり、どんなデニムにも新品のように糊付けしてもらえる。

最近ではより味わい深く育てるために、ヴィンテージデニムを持ち込むデニムツウが多いのだとか。お値段は3800円、こりゃ~“アタリ”そうですな。

アンド ベルベルジン
住所:東京都渋谷区神宮前3-26-10 カブラギビル104
電話番号:03-6834-5929
営業:12:00~20:00
(土・日曜は11:00から) 無休
あの名作が新しくなって「裾上げ問題」を解消!?

エドウインの名作「503」が今季リニューアルしたのだ。日本人の体型に合わせてシルエットから生地、糸、加工にいたるまで徹底して見直し。特筆すべきは裾丈で、これまで84cmで統一されていたものを78cmに変更。膨大な顧客データとユーザーの声をもとに、スッキリとはけるシルエットに刷新されているのだ。

裾上げしてシルエットが変わってしまった!なんて心配も不要である。裾上げをするストレス自体も少なくなり、購入後即お持ち帰りをかなえてくれる。現在はレギュラーストレートのみだが、スリムテーパードとルーズストレートも展開予定。
参考にしてみる?「洗い方の流儀」
水だけで洗う。バスタブで体と一緒に洗う、そもそも洗わない……。“育ち”に直結するデニムの洗濯には、多くの流儀がある。それこそ現代の子育てのように。なかでもリジッドに一家言を持つA.P.C.の見解が面白い。
曰く、洗い方の傾向は4種類に分けられる。できる限り洗わない“過激主義”は、初回はドライクリーニングで、2回目以降は濃縮洗剤を少量混ぜた水で1時間ほど漬け置き、すすいだ後にバスタオルで包んで干すという。
同じく濃縮洗剤を使う“セミ過激主義”、脱水なしの“洗濯機”、さらにはデニムをはいたまま海に入り、砂でこすって太陽光で乾かす“海水”と続いていく。その分析、まるで哲学者のごとし。それだけ深いデニムの世界、やっぱ戻りたくなるでしょ?
鈴木泰之=写真(静物・取材) 菊池陽之介=スタイリング 髙村将司、川瀬拓郎、いくら直幸、増山直樹=文