特集「37.5歳はカラダのまがりかど」
飲み会の翌日がきつい、暴飲暴食がすぐカラダに出る……。37.5歳を過ぎると、着実に老いを感じはじめるもの。
写真ひとつでスッキリボディ!? 痩せて見えるポージングを、本気で考えてみた
「俺ってこんな顔だったんだ……」
楽しい飲み会で撮影した集合写真。後日、SNSにアップされた写真を見て、自分の写りにビックリ! パンパンにむくんだ顔、たるんだお腹、土偶のような立ち姿。年を重ねると、写真を介して悲惨な現実を目の当たりにする経験もあるだろう。とはいえ一念発起してエクササイズに精を出すような気力もない。記念撮影の写真で子どもに恥ずかしい思いをさせないためにも、少しでもスマートなシルエットを演出するテクニックを頭に入れておいても、損はないはずだ。

「SNSなどにアップされた写真を見ていると、ときたま“カッコいいのにもったいない”と感じる写真が見受けられます。たとえば、カメラに搭載されたフラッシュ機能だけで撮影した写真。これは、中肉中背の男性にとっては天敵です。輪郭がハッキリ出てしまい、たるんだフェイスライン、お腹周りの膨らみがバレてしまいます。でも安心してください。少し工夫をするだけで、スマートに写ることができますよ!」
そう話すのは、これまで多くの写真集などで俳優やアイドル、アスリートの撮影を手がけてきたフォトグラファー・厚地健太郎さん。
POINT1 : 首の角度だけで、痩顔はつくれる!?

まずは、バストアップの撮影シーンから。アゴのたるみを隠し、フェイスラインをシャープに見せるテクニック。
「姿勢よくアゴを引いた状態で、首と背中を繋ぐ第六頸椎(だいろくけいつい)付近を支点に、頭部を少し前方に傾けるだけ。そうすると、アゴを引いたときに浮かぶ、いわゆる二重アゴをうまく隠すことができます」
比較すると一目瞭然。ちょっとした工夫で、アゴ周りの肉が見えなくなりスッキリとした印象に。キリッと凛々しい雰囲気にもなるため、証明写真の撮影などでも効果的なテクニックだ。
POINT2 : 呼吸を工夫して、腹の肉を“収納”する。

続いて、上半身の撮影で取り入れたいテクニック。
「腹式(横隔膜)ではなく、胸式(肺)で空気を吸い込みます。そうすることで肋骨が広がり、内臓やお腹の肉がカラダの内側へと持ち上がるんです。そのとき、姿勢を正して少しだけお尻に力を入れ、左右にあたる大臀筋(だいでんきん)を上に持ち上げるようにするのがポイントです」
その効果は写真を見れば、一目瞭然。
POINT3 : 全身写真において、仁王立ちはNG!

最後は全身写真の撮影時に使えるテクニック。
「全身写真を撮影する際は、右写真のようにカメラに対して足元を軽く重ねます。このとき、後ろのほうの足のかかとに体重を乗せ、前足は力を抜いてカカトを少しだけ浮かせます。そうすることで、足の甲を股下の長さにプラスして見せることができるんです。このとき、前述のテクニックを取り入れることも忘れずに!」
ご覧のとおり、まるで土偶のようだった立ち姿から、上品でスマートな立ち姿へと昇華! スマホで撮影する場合はレンズの特性を駆使し、できるだけおヘソの高さで撮ってもらえるとベストだそう。

「日頃からトレーニングを重ねた美しい肉体に勝るものはありませんが、すぐに理想の体型になれるものではありません。自分も40歳を迎えたときに、同じように悩みました。今回紹介したテクニックは特別な機材も使わず、スマホ撮影のようなスナップでも十分に効果が発揮されます。ぜひ取り入れてみてください!」
取材・文/石川優太(EditReal)
【取材協力・撮影】
厚地健太郎(あつち・けんたろう)
1970年鹿児島県出身。
特集「37.5歳はカラダのまがりかど」過去記事一覧
第1回 同年代はどうしてる? 37.5歳、“老い”のリアリティ調査
第2回 「デブが長生き」は本当か。“中身”で勝負する男のダイエット論
第3回 太った自分も悪くない。隠れた魅力に気づく「自己肯定感」の高め方
第4回 いきなり筋トレ!が無理なら、デブを肯定できないかイメトレしてみる