誰もが知る有名店ではない。だが、誰もが知る有名人たちがお忍びで通う店がハリウッドにある。
大型ショップでもチェーン店でもないその店は、まさに知る人ぞ知る存在としてコアなファンを増やし、例えばポール・スミス氏やトム・フォード氏、果てはバラク・オバマ前大統領に仕えたホワイトハウスのデコレーターまで、数々の目利きを虜にしてきた。
その理由は至ってシンプル。要は、アイテムすべてが魅力的なのである。そして、そんな名店がこの秋、日本に初出店するというのだから、ソワソワせずにはいられないのだ。

「OK the store」のラインナップはすべて、オーナーであるラリー・シェファーが世界中を旅しながら発掘&収集してきたアイテムたち。ジュエリーや文房具、テーブルウェアや本など、彼の審美眼で選ばれたそれらはどれも普遍的で個性的、ほかではお目にかかれないものも多い。
「I’M OK(アイムオーケー)」という名前で出店する日本1号店でも、もちろんラリーのお眼鏡にかなった逸品と出合える。例えば……
ジル・サンダーも虜になった女性デザイナー

金属製品を手掛ける「アレッシィ」は上質なステンレス製品でファンを魅了してきたイタリアブランド。こちらは金属工房で働いたただひとりの女性デザイナー、マリアンヌ・ブラントがデザインしたアッシュトレイ。彼女のアイテムはジル・サンダーもコレクションし、インスピレーションを得ていると公言するほどだ。
NEXT PAGE /英国王室も御用たす、クマのぬいぐるみ

寝っ転がったクマのぬいぐるみは、ロンドンのソフトトイメーカー「ジェリーキャット」のもの。バッキンガム宮殿のショップにも並ぶ、イギリス王室御用達のブランドとして知られる。最近ではシャーロット王女も同ブランドのぬいぐるみを可愛がってその人気に追い風が吹いた。
オバマ前大統領がホワイトハウスに置いた器の造り手

独学で木工を学び、アメリカ・ノースカロライナで活動しているジョージ・ピーターソン。大きなウォルナットの丸太から削り出したスツールと、スケーターでもある彼が破損したデッキで命の吹き込んだウォールアート。ちなみに、彼の代表作であるウッドボウルは、オバマ前大統領がホワイトハウスの各部屋に置いたことでも有名で、「OK the store」別注のウッドボウルはトム・フォードもダース買いしたそう。
“美しさの向こう側”が漂う吹きガラス

こちらの吹きガラスはアメリカのアーティスト、ジョー・カリアティによるもの。彼の作品はすべて100%ハンドメイドのオリジナルで、映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』でも登場して人気を博した。見ていると吸い込まれるような繊細なフォルムと、それを形作る曲線美。「モダンだね」なんてひと言じゃ片付けられない深遠な世界はため息もんだ。
フィンランドの有名豚(トン)? ブタの貯金箱

フィンランドのブランド「パラセット」の代表作“Norsuエレファント”は、大手銀行がノベルティとして発注したのが始まり。銀行に来た子供たちにこれを配り、鍵を銀行が預かっておくというほっこりするサービスを実施しているのだとか。だからフィンランドではこのゾウを大人になってもずっと持っている人がたくさんいるそう。こちらは「アイムオーケー」の別注品。子供のプレゼントにも、フィギュアとして飾るのも、すべてがOKなかわいいヤツ。
これはほんの一例だが、このショップでしか見られない雑貨やインテリアがわんさか並ぶというから立ち寄りたい。
何度も言うけど、世界中のクリエイターがわざわざ通うハリウッドの名店が日本にやってくるっていうのは、めちゃくちゃスゴイことなのだ。
オープンは10月26日(土)。場所は代官山。東京に生まれる新たな名店の誕生を、思いっきり歓迎しよう。
[店舗詳細]
アイムオーケー
03-6427-0001
東京都渋谷区猿楽町10-8 1F