「春のなんでも3選’S」とは…
ようやく春が来たと思ったら、緊急事態で外出自粛。冬に溜め込んだ脂肪を落とさなきゃってときにこれじゃあますます太っちまう……。
ってワケで、テレビにも引っ張りだこの美人カリスマトレーナー、AYAさんに泣きつき、今すぐ自宅でできるカラダのメンテナンス術を聞いた。
その方法は、①トレーニング、②食事、③リカバリーの3つ。
前編は「トレーニング」の極意について。実は宅トレで大事なのは「体○」だってさ!
AYAさんってどんな人?
助言①「逃げてもいいんですよ!」
──正月から5kgも太っちまいやして……。
AYA それはなかなか蓄えましたね(笑)。
──トレーニングするも、どうも続かず……。
AYA お気持ちはわかります。私が指導するうえで大事にしていることは「逃げ道を作ること」。
──え! 逃げていいんですか!?
AYA 例えば、ワークアウトで、こちらから「これぐらいのウェイトでいきましょう」と提案しますよね。私としては、その人は絶対に対応できると分かっているから言うわけです。でも、「そんなには無理です」と皆さん言うんです。
──ハードルが高いと怯んじゃうでしょうね。
AYA なので、「じゃあ一度やってみて、無理だと思ったらウェイトを落としてもいいですよ」と言ってあげる。
──なるほど! 逃げ道は用意するけど、何もせずには逃がさない、と。
AYA ええ。逃げ道を作ってあげると人間、気持ちが楽になるんですよ。これは、自宅トレでも同じことが言えるので覚えておいてくだだい。
助言②「ジムには入会しなくてもいい!」

──では、具体的にどんなトレーニングをすればいいのでしょう?
AYA 大事なことは、逃げてもいいけど、継続はすること。最初は気持ちも充実していますし、どうしても高い目標を設定してしまいます。でも、設定が高いゆえに続かず、「やっぱり無理だったな」と、放り投げてしまう人が多いんです。
──(耳が痛い)
AYA まずは成功体験を作ってあげることが大切。強度は徐々に上げていけばいいですから。
──なるほど。
AYA ちょっと待った! ジムの入会が逆にプレッシャーになって、トレーニングそのものをやめてしまうパターンを幾度となく見てきました。いきなりジムに入るのは、あまりオススメできません。
──トレーナーの立場でそんなこと言っちゃって大丈夫なんですか?
AYA 続けないと意味がありませんからね。まずは「家で時間があるときに」くらいからスタートすればラクですよね。場所と自分のカラダがあれば、トレーニングはどこでも成立します。
──自宅ってやる気が出ないんだよなぁ……。
AYA 最初は、自分の体重を負荷として利用し、物足りなくなってきたらジムに入会すればいいと思います。ジム通いが使命になってしまうと、本当に憂鬱になってきますよ(笑)。
──では、モノグサ男でもできる、第一段階のトレーニングは?
AYA 腹筋、腕立て、スクワットですね。
助言③「プランクを覚えなさい!」

──なんか、超基本すね。もっと特別なのを求めてました、正直。
AYA 上半身、体幹部、下半身。この3つを鍛えるムーブメントは、トレーニングの3本柱と呼ばれているものです。
──体幹って、やっぱり大事なんですね。
AYA 体を支えるうえで体幹がしっかりしていないと、歩行にも支障をきたしてしまいます。ですので、体幹がどこにあるのかをちゃんと理解したうえでトレーニングすることが大事ですね。
──体幹がどこにあるのかなんて、どうすればわかるんですか?
AYA 体幹はお腹の奥にあります。インナーマッスルと言われている部分ですね。それを実感するには「プランク」がいいでしょう。
──ぷらんく?
AYA 地面に肘をついて、頭から背筋、骨盤、そして踵までピーンッと一直線にします。このポジションをキープするのが「プランクホールド」というのですが、お尻の穴をクッと閉めるだけでお腹に自然と力が入る。その力が入っている場所が体幹です。これ自体がとてもいいトレーニングになりますよ。
──ほほう。比較的、これはそこまできつくない、というか簡単というか。
AYA いつでも、どこでもできますよ。例えば、テレビを見ながらCMの間だけプランクをやるのもいいでしょうね。まずはこの番組と決めて、合間にプランクやるのもいいと思います。
──それなら片手間でできそうですね! CMの時間は普段、スマホ見ちゃうし。
AYA プランクホールドをすると、お腹の奥が熱くなってきます。スクワットをするときも、その熱くなったところを意識しながらしましょう。そうすると、上半身にも意識が行くので、お腹もすごく疲れてくる。下半身だけを鍛えているようで、実は体幹も鍛えることになる。
順番としてはまずプランク、腹筋、スクワット、最後にみんなが苦手な腕立て伏せがベストですね。
結論「無理のない回数で、最後までやりきること!」

──トレーニングには体幹を意識することが大事だと。
AYA 1セットを休まず各15回できるようにしたいですね。そして、体をリセットするためにセット間でインターバルを入れてもいいです。1分休憩を入れる。そしたらまた休みを入れずにやりきる。ずっと疲れた筋肉の状態で、筋トレ、筋トレ、筋トレでは、パフォーマンスは落ちますから。回復の時間を入れることでリフレッシュするので、フォームも崩れません。
──それを何回繰り返せば……?
AYA 例えば、各15回を4セットとなると、運動経験のない人は弱音を吐いちゃうかもしれません。なのでここは無理せず逃げましょう。15回を2セットだけやってみようとか、10回にして4セットにするとか。それはもう自分の体、自分のレベルに合った内容にスケールダウンして設定してください。
──2セットならできそうかも。
AYA いいと思います。
◆
トレーニングに大切なこと。それは継続することと、“体幹”を意識することだった。後編では、「食」と「リカバリー」についてお届けしよう。
春のなんでも3選’Sこの春の やりたい! 知りたい! 手に入れたい! アレコレをジャンルレスでピック。それぞれの“3選’S”を披露する。上に戻る
菊地 亮=取材・文