「夫たちが知らない、妻のヒミツ」とは……

どんなに仲のいい夫婦でも、相手の心の中をすべて知ることはできません。さらには、夫に言えない秘密を持つ妻もいるのではないか……との仮説のもと、既婚女性200人にアンケートを実施。

日頃、夫はもちろん周りの女友達、ママ友にも共有できないような男女関係やお金のことを、こっそり聞いてみました。

第2回のテーマは、もし自分好みの異性から1対1で食事に誘われたら行くかどうか。また、そのことを夫に言うかどうかを聞きました。


Q. もし好みの異性から1対1で食事や飲みに誘われたら、誘いに乗りますか。 
もしも好みの男性に食事に誘われたら?「夫に内緒で行く」妻は2...の画像はこちら >>


夫以外の異性と食事に行くかどうかを判断する分かれ目

「基本的に好みのタイプだったら誘いに乗ります。夫には言わないです」(東京都・43歳)
「もちろん乗ります! 顔だけ好みでも乗ります! 好みの男性に出会うなんて、ほぼ無いので(笑)! 旦那にはもちろん言いません」(熊本県・37歳)
「夫と不仲、あるいはセックスレスで、誘ってくれた人が好みのタイプもしくは好意を持っている相手なら、誘いに乗るかもしれない」(岩手県・41歳)
「お互いの生活に害が出なさそうな人なら誘いに乗る。夫には言わない」(沖縄県・42歳)
「共通の話題のある男性であれば(同じ職場など)誘いに乗る。夫にはふたりで、とは言わない」(神奈川県・44歳)
「好みの男性なら食事します。 後悔したくないから」(福岡県・44歳)
「仕事の関係や同級生などからの誘いなら受けるかもしれないが、夫にはわざわざ言わない」(福岡県・42歳)


「誘いに乗る」妻にもふたつのタイプがある

今回の回答のコメントを細かく見ていくと、「誘いに乗る」と答えた23%の妻の中にも、ふたつのパターンがあることがわかりました。

・パターンA:ふたりで会っても何も起こらないと思われる相手、または害のなさそうな相手なら行くと答えた人

・パターンB:相手をちゃんと異性と意識して「好みのタイプなら行く」と答えた人

パターンAとBは、行動は同じでも、マインド的には大きく違うと思います。パターンAは、間違いが起こらないこと前提、パターンBは間違いが起こるかもしれない可能性も視野に入れている。ただし、設問で「自分好みの異性から誘われたら」と聞いているので、パターンAの人も、前提として、多少は好みのタイプだったり、お気に入りの相手だったりする場合には行く、ということなのでしょう。

しかし、パターンBの人でも、本当に一線を超えてしまう人は多くはないのではないかな……と思います。というのも、上記のコメントに「夫と不仲、あるいはセックスレスで、誘ってくれた人が好みのタイプもしくは好意を持っている相手なら、誘いに乗るかもしれない」というものがありますが、女性は夫との関係がうまく行っていれば、それ以上は求めない人も多いと思うのです。

一部の男性のように妻との関係も良好なのに、浮気するみたいなことは少ないのではないかと……。

じゃあ、なぜ好みのタイプの男性に誘われて食事に行くのかというと、おそらくいちばんの目的は「目の保養」。以前、私のママ友が「最近イケメン見てないなー」とぼやいていました。「職場にはおじさんしかいない……」と。子供と一緒に戦隊モノの俳優さんを見るのが唯一の目の保養だとのこと。


内緒にはせず「夫に言ってから行く」派も

もうひとつのパターンとして、上の円グラフの「その他」に分類したのが、「誘われれば行くけど、夫に言ってから行く」という人。この「言ってから行く派」も少数派ながらいました。

そもそも、今回の設問の前提が「1対1で食事や飲みに誘われたら」なので、誘う男性側にも多少の好意があるはずです。恋愛感情や下心ではないとしても、仕事において尊敬しているとか、話が合って面白いくらいは思っているでしょう。まったく興味の持てない女性を1対1では食事には誘わないと思います。

しかし、なかには「夫にどんな相手かきちんと説明できる人だったら誘いに乗る」(岩手県・35歳)とか「夫に許可を得てから行く」(岐阜県・40歳)という意見も。

ひょっとすると、「夫に許可を得なければ」と思ってしまう妻は、妻自身も夫の行動をすべて把握したいタイプという可能性もあります。

または、夫に内緒で行くことで罪悪感を感じたくない、またはバレたときに喧嘩になるから前もって言っておこうという理由かもしれません。

いずれにせよ、もし妻から「来週、仕事で知り合った●●さんからごはんに誘われたので行ってくるね」などと言われたら、あまり根掘り葉掘り聞かないのが大人の男の器の大きさではないかと……。おそらく、夫婦間でしっかりと信頼関係が築けていて、そのうえで夫に許可を求めてくる妻は、大間違いは起こさないはずです。

それと、最後にもうひとつ夫の皆さんに伝えておきたいのは、日本人男性は結婚すると、あまり妻を女性として見ない、という方が多いとよく聞きます。しかし、本連載の前回の記事では、実際に異性と1対1で食事に行ったことがある既婚女性は2割ほどいることがわかりました。つまり、自分以外の男性から女性として見られている可能性もあることをきちんと認識して、妻を結婚前と同じように女性として大事に扱っておいたほうが、いろいろな意味で安心なのではないかと思いました。

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「夫たちが知らない、妻のヒミツ」
どんなに仲のいい夫婦でも、相手の心の中をすべて知ることはできない。さらには、夫に言えない秘密を持つ妻もいるのではないか……。そこで、既婚女性200人にアンケートを実施。日頃、夫はもちろん周りの女友達、ママ友にも共有できないような男女関係やお金のことを、こっそり聞いてみた。上に戻る

相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。

雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と小2の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。

石井あかね=イラスト

ネオ・マーケティング=アンケート協力
※調査対象:既婚子持ちの35~45歳の女性200人

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