街へ繰り出したら、やっぱりいました。今話題のe-Bike愛用者。
気になって仕方がないその実力を彼らに質問攻め!
ぶっちゃけどうなの、e-Bikeって
街の移動において自転車は非常に便利。ただ、体力があり余っていた昔に比べ、坂道を前にしてため息をつく回数が増えてきたのも事実。電動自転車という選択肢もあるが、どうも垢抜けないイメージがあり乗りづらい、というのが世のオッサンたちの本音だろう。
我々が二の足を踏んでいる中、スポーツバイクに電動アシスト機能が付いた、e-Bikeなる自転車が世界で多くの共感を集めているとか。既に国内外の多くのメーカーから続々新型が登場し、今や感度の高い人々の間でも愛用者が増えていると聞く。
楽だから周りを見る余裕が生まれて、安全安心
ベスビーの「LX1」
ベスビーの最上位モデル。ホワイトとブラックのモノトーンカラーや25m先まで照らせるフレーム一体型ライトなど、モダンなディテールを採用する。きっと街の視線を独り占めすること間違いなし。
「昔から満員電車が苦手で自転車が移動手段だった」と話す岡田さんもそのひとり。ただ、幸運にも仕事を通じて台湾発のベスビーの存在を知り、試乗する機会も得た。

「まずはスマートな見た目に引き込まれましたね。
いつでも心はステイヤング。ただ、体がそれを許さない。その歯痒さを解消したと、今では絶賛愛用中だ。

「必死にペダルを漕ぐとつらいし、視界も狭くなりがち。でも、これなら周りを見る余裕が生まれ爽快感も楽しめます。前衛的な見た目から会話のネタにもなりますよ」。

無駄を削ぎ落としたこの姿に虜
バンムーフの「S2」
クラシックなストレートフレームで、適正身長は170~210cmと大きめの作り。シートチューブ、ヘッドチューブを貫くトップチューブが印象的で、ほかにはない独自のデザインはいっさいの無駄がない。
かたや、自転車大国、オランダからの刺客に心酔するのが大野さんだ。
「50歳も目前。ずっとピストを乗ってきましたが、そろそろ限界かなって(笑)。

「娘を後ろに乗せる電動ママチャリも経験してきたくち。電動自転車の実力は重々心得ていますが、渋谷や原宿はなかなか走りづらいですよね。
こいつならその心配も無用。デザイン先進国の面目躍如といったところでしょうか」。

初速と運転時のスピード感は想像以上
バンムーフの「X2」
クロスバイク風のコンパクトなフレームで、適正身長は155~200cmと家族で使えるサイズ感。トップチューブ位置を下げ、ダウンチューブと交差させることでエックスの形状を描いている。
そんなバンムーフは、とうとう車第一主義の心さえ動かした。根岸さんは語る。
「基本的にエンジンのない乗り物は避けていて、昔から四輪派。ただ、デンハム設立者のジェイソン・デンハム氏に『これはもう自転車じゃないよ』とすすめられて乗ってみたところ、えらく快適だったんですよ」。

帰国後はもうこの一台が都心移動の中軸。「ベルがソナー音なので気付かれにくい難点はありますが、スムーズ、時短、低コストの三拍子が揃った実に頼り甲斐のあるヤツ。長距離の移動も苦になりません」と信頼を寄せる。

自転車に一家言あるこだわり派も、頑なだった車派も一発で納得させるルックスと乗り心地。心と体のミスマッチに悩み始めたオッサンたちに、黒船2社のe-Bikeは格好の福音となるかも。
佐藤康気、比嘉研一郎、鳥居健次郎、恩田拓治、中野 理、川西章紀、船生 光=写真(取材) 来池田 健=編集 今野 壘、野村優歩、大関祐詞、菊地 亮、池田桃子=文