舞台は明治17年から続く落語の定席、浅草演芸ホールの楽屋裏。
アメリカントラッドのアイコンとして鎮座するラルフ ローレンを、噺家・瀧川鯉斗が着る。
ネイビー・オン・ネイビーのジャケット&タートルネックニットにオフホワイトのパンツを合わせた、ザッツ・ラルフ ローレンな正統派スタイル。優等生顔のシングルでなく少しヤンチャなダブルのブレザーが艶っぽい。

羽織の家紋は、春風亭柳昇一門に代々受け継がれる「五瓜に唐花」。

ラルフ・ローレン個人のワードローブとブランド初期の広告からインスパイアされたグレンチェック柄のスーツに、身頃が白×黒のストライプのクレリックシャツ。
キリッと引き締まったタイドアップスタイルに足元はソックス代わりの真っ白な足袋を合わせて。

パープル レーベルのシグネチャーアイテムであるコットンベルベットのスーツは、光の当たり具合で表情が変わる大人の色気を持っている。グリーンベースのブラックウォッチ柄と楽屋裏のお江戸グリーンの意外性があるマッチングも小粋。

ラルフ ローレンのタイムレスなビジョンと今年25周年を迎えたパープル レーベルの真のクラフツマンシップを反映したテーラードスタイル。上質で温もりがあるブラウンスエードのスーチングは、ノータイでも品格や粋をしっかり与えてくれる。
瀧川鯉斗●落語芸術協会所属。10代の頃に暴走族総長という異色の経歴を持つ落語家。新宿の飲食店でアルバイトをした際に現在の師匠である瀧川鯉昇の落語独演会を観て弟子入りを志願。
田邊 剛=写真 喜多尾祥之=スタイリング&ディレクション AMANO=ヘアメイク 大西陽子=編集・文 浅草演芸ホール=撮影協力