「空気が澄み、星がキレイで虫もいない。冬こそ絶好のキャンプシーズン」と、コアなキャンパーたちは口を揃える。

確かに、プレイヤーが少なくなるこれからの季節は、キャンプ場が混み合うこともなく、密を気にせず思い切り楽しめる。とはいっても、キャンプフィールドにおいて、冬の寒さは想像以上に過酷だ。日中ならまだしも、氷点下まで気温が下がる夜は、それ相応のギアの準備が必要になる。

特にいちばん重要なのがシュラフだ。就寝時はもちろんストーブも焚き火も、暖を取るものはすべて消すわけで、極寒の中、体温を保つ道具はシュラフのみ。だからこそ最高峰のものをおすすめしたい。

「モンベル」のシュラフの新作は縫い目なし。冬キャンプのマスト...の画像はこちら >>

こちらはモンベルの新作「シームレス ドライ ダウンハガー」シリーズ。写真を見て「ん?」と思った方は鋭い! そう、表面に縫い目がいっさいないのが最大の特徴なのである。

従来であれば、圧力がかかることでのダウンの偏りを防ぐためにいくつもの隔壁を縫い止めるのだが、その縫い目から外気が入り込んでしまう。

そこで、隔壁を取り払い、縫い目をなくすことで気密性をアップさせ、さらに表地にゴアテックス インフィニアム ウインドストッパーを使用することで、冷気をほぼシャットダウンすることに成功したのだ。スゴイです、これ。

「モンベル」のシュラフの新作は縫い目なし。冬キャンプのマストハブに間違いなし
蜘蛛の糸からヒントを得た世界初の構造「スパイダーバッフルシステム」。隔壁をなくすことでダウンが膨らむスペースがさらに広がり、保温力のカギとなるロフト(かさ高)を最大限に活かすことに成功。アウトドアブランドらしい発想だ。

気になってくるのは、どうダウンの偏りを防いでいるかということ。

スパイダーヤーンと呼ばれる、ダウンを絡め取る特殊な糸を張り巡らせることで、一定量のダウンをシュラフ内全体に均一に保持しているのである。“蜘蛛の糸”にダウンがくっついているとイメージしてもらえるとわかりやすいはずだ。

もちろん、モンベルのシュラフの特徴である“寝袋の中でもあぐらをかける”ほどのストレッチ性も健在。

ちなみにこれだけハイスペックだと、冬専用?と思う人もいるかもしれないが、春と秋はTシャツ短パンで入れば好触感で心地良く、夏は敷布団として使えばオールシーズン活躍する。

わざわざ3シーズン用と冬用で買い分ける必要もないので、いずれにせよ最高峰シュラフをひとつ購入しておくのが賢い選択なのである。

インナーシーツがあればさらに暖かく快適

「モンベル」のシュラフの新作は縫い目なし。冬キャンプのマストハブに間違いなし
3800円/コクーン(エイアンドエフ 03-3209-7575)

コクーンの「トラベルシーツ コットン」
シュラフ内のさらなる保温性アップのために持っておくと安心なのがコクーンのトラベルシーツ。

コットンの細かい紡ぎ糸と特別な織りで作られており、超軽量かつ心地いい肌触り。寝袋の汚れ防止としても使え、洗濯機で洗えるのもポイント。

ほかにも透湿性の高いシルクや、保温・防臭効果に優れるメリノウール素材も用意する。

平 健一=スタイリング まついただゆき=文

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