アメカジの醍醐味はエイジングだ。着古した何ともいえない風合いが味になる。
時計好きとしても名高いギタリストのジョン・メイヤーは、アメカジにしばしば、ヴィンテージウォッチを合わせている。
似た魅力を持つ両者の相性に疑いの余地はないが、今改めてグッドサンプルとして。
「レトロデザイン」と「アメリカンカジュアル」
ZENITH
ゼニス/クロノマスター エル・プリメロ A384 リバイバル
クロノグラフの名作ムーブメント、エル・プリメロは1969年の登場以来、今もなお革新を続ける。昨年の誕生50周年には改めてそのヘリテージにスポットを当て、初代「A384」を復刻。さらに個性的なクッションケースに合わせて当時作られた専用ブレスレットも登場した。
「ラダー」と呼ばれるコマ間隔を広げたオープンデザインのブレスレットは、ネオレトロな見た目に軽快感と快適な着け心地を両立する。
こんなアメリカンカジュアルを合わせたい! PART 1

[左]製造工程で化学物質をいっさい使用しない、100%カシミヤ製。30万8000円[参考価格]/ジ エルダー ステイツマン(サザビーリーグ 03-5412-1937)
[中]ブラック×ブルーのツートンで、ボリュームのある生地感が特徴。4万9000円/サンセ サンセ(ブランドニュース 03-3797-3673)
[右]これぞオールドアメリカン。ヴィンテージライクな色落ち&ヒゲもアメカジ好きには刺さる。1万2000円/リーバイス(リーバイ・ストラウス ジャパン 0120-099-501)

PANERAI
パネライ/ラジオミール カリフォルニア-47MM
第二次世界大戦で実際に使用された腕時計を、現代の技術でリバイバル。
ブラウンのグラデーションに、ローマ数字とアラビア数字を組み合わせたカリフォルニアダイヤルには、軍事機密の保持からブランド名は記載されなかった。さらにケースは初採用のヴィンテージ加工を施し、風合いまでも忠実に再現する。

MONTBLANC
モンブラン/モンブラン 1858 モノプッシャークロノグラフ
山岳探検に用いられた1930年代のミネルバ社のクロノグラフをモチーフに、クラシカルなワンプッシュの2カウンターを備える。
ブラックとゴールドのカラーコントラストのダイヤルをテレメーターで縁取りつつ、異なるふたつの技法を用いたSS製ブレスレットもヴィンテージ感を漂わせる。
こんなアメリカンカジュアルを合わせたい! PART 2

[左]ブランドを象徴するクラシックフィットで、両胸のボタン付きポケットがアクセント。4万2000円/ポロ ラルフローレン(ラルフ ローレン 0120-3274-20)
[中]程良くダメージ加工を施したミリタリーモノ。ワイドなシルエットが今の気分にマッチする。3万2000円/ポロ ラルフローレン(ラルフ ローレン 0120-3274-20)
[右]LA発のシューズブランド。そのデザインにオールドスクールな雰囲気が漂う。1万6000円/アーティクル ナンバー(ビオトープ 0120-298-133)

FRANCK MULLER
フランク ミュラー/トノウ カーベックス グランギシェ
ブランドの顔でもある「トノウ カーべックス」は常に時代の技術や感性で磨きをかけ、現代にいたる。本作ではその初代ケースを復刻。
オリジナルのフォルムは今見ても新鮮さを失わないばかりか、その完成度がさらに際立つ。ビザン数字やビッグデイトなど古典様式をタイムレスに変える。

MIDO
ミドー/オーシャンスター デコンプレッション タイマー 1961
今ではダイブコンピュータで潜水時間と深度を管理するが、かつてはダイブテーブルと呼ばれる表が必携だった。
これを色分けしてダイヤルに記した1960年代のヴィンテージダイバーを復刻。メッシュブレスレットを組み合わせ、レトロテイストを演出しつつ、200m防水性能も備える。
Good Style Icon
センスが滲むギタリストのように

ジョン・メイヤー
アメリカのシンガーソングライター、ギタリスト。
※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール
竹内裕二(BALLPARK)=写真(人物) 正重智生(BOIL)=写真(静物) 梶 雄太=スタイリング 飯嶋恵太(Mod’s Hair) =ヘアメイク 柴田 充、加瀬友重、髙村将司、増山直樹=文 Shapre=イラスト