「勝手に履いて“RUN”キング」とは……
迷えるランナーたちの悩みに直に効く「勝手に履いて“RUN”キング」では、オーシャンズが気になるランニングシューズを厳選し、滅多履き。
第2回はスイスの新鋭「On(オン)」の世界特許技術「CloudTec」を使用した3大人気モデルを履き比べ!
前回のクラウドに引き続き、ランシュー界隈のご意見番、フリーライターの南井正弘さんに、それぞれの機能を検証してもらった。
前回のレビューで、Onを象徴するクラウドのことは分かった。さて、ブランドのサイトを見てみると、あれ? クラウドが……なんか、いっぱいある!
同モデルをベースに、ランニングのスタイルによってモディファイされたモデルが多数展開しており、その数はザッと20モデル前後あるではないか。

そう、とにかく種類が多いのだ。初心者から上級者まで、幅広く履けるのがOnブランドの特徴ながら、これだけバリエーションが豊富だと、どれも気になるし、迷ってしまう。困った……。
実際のところ何が違うのだろう? 教えて~、南井さん!
勝手にクラウドの3大人気モデルを解説!
1.「Cloudswift」=ハネる、高い反発力

Cloudswift(クラウドスウィフト)は、街を舞台に走るランナーたちの強い味方。南井さんは履いた感触から、同モデルの特徴についてこう語った。
「ずばり、ハネ感ですね。Helion(ヘリオン)っていうミッドソール素材を使っていて、これが軽くて反発力があるので、クラウドよりもハネる感覚が強い。また、足型が幅広の人が履いても違和感のないゆったりシルエットは、日本人に適していると思います」。

アーバンラン用に設計されたというスーパーフォームHelionは、軽量ながら優れたエネルギー変換と耐久性を発揮してくれる。シティランにおいて、固い路面から伝わる衝撃を吸収し、それを強めの反発に還元してスピードを生み出す。
5km前後のランにも、休日にする長めのランにも対応可能な幅の広さも魅力。
2.「Cloud X」=ワークアウト兼用、横移動の安定性

ランニングシューズは当たり前だけれど、ランニングに特化して設計されている。しかし、なかにはジムを主戦場としており、ランニングマシーンも走りたいし、同じ靴で筋トレもこなしたい、という人もいるだろう。
「Cloud X(クラウドエックス)ならランニングだけでなく、ワークアウトにも使えますよ。というのも、サイドの動きに対応できるスペックになっているんです。ランは基本的に前へ進む反復運動のみですが、これならアッパーのサイド部分に力がかかる動作、例えばスクワットなども安定して行えますね。ジムでも使いたい人にオススメできます」。

ポイントは、あらゆる方向への動きに対応できるタフさ。内部に搭載されたSpeedboardが踏み出すたびに力強く足を押し出してくれるのだという。
安定性とアジリティを強化しつつ、軽量性はキープされているので、トラックでも街中でもジムでも、気軽にさまざまなアクティビティを可能にしてくれる優れものなのだ!
3.「Cloud flow」=自然とペースアップ、ブレのない着地

流れるような走り心地を求めている人には、Cloud flow(クラウドフロー)が◎。こちらは、計算されたレーシング構成が、ハイスピードでゴールまで導いてくれるモデルだ。
「知らず知らずのうちに速く走れます。自然とペースが上がっていくのに、無理やり走らされている感覚はない。

着地の衝撃を推進力へ変えて、どんどん加速していく駿足。カーブのついたヒールユニットによって、ホールド感、耐久性、履き心地も快適だ。また、濡れた路面でも優れたグリップ性能を発揮してくれるので、雨上がりの路面でも颯爽と駆け抜けることができるだろう。
あなたのライフスタイルに合った一足を
個性豊かなクラウドシリーズ。一概にこれがベスト!とは決めがたい豊富なラインナップのなかから、自分の生活様式にフィットする相棒を見つけたい。
ということで次回! まだまだありますクラウドシリーズ、外せない名モデルをレビュー!
[問い合わせ]
オン・ジャパン
050-3198-1181
テクノロジーの進化の賜物か、ランニングシューズの日進月歩が止まらない。どれもこれも良さそうだが、つい目移りして何を買っていいのやら……ってアナタのために、話題のモデルを履いて検証!
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市川明治=写真 ニッセン シュウ=取材・文