「ダイエットのモチベアップ術」とは……

1年で137kgの巨漢から68.5kgの細マッチョに――まさに“成人男性がひとり消えてしまう”ほどのミラクルダイエットを成功させた男がいる。

YouTuberのルイボスさんだ。

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2019年9月より、自身のYouTubeチャンネルにてダイエットの記録を開始。

等身大の姿を映した動画が話題を呼び、チャンネル登録者数は約9万人(12月29日現在)、海外メディアでも取り上げられる。さらに、1年間の軌跡をまとめた動画は約400万回もの再生を記録している。

今回は一躍ダイエット界の寵児となったルイボスさんに、最強のダイエット方法をレクチャーしてもらおう。

教えてくれたのはこの人!
1年で137kgから68.5kgへ。ミラクルダイエットの成功者はなぜ「痩せたい!」と思ったのか
ルイボス●1991年沖縄県生まれ。BitStar所属のYouTuber。1年間で137kgから半分の体重になるまでの軌跡を辿った動画が話題沸騰中。YouTubeの「ルイボスチャンネル」では日々のトレーニングやダイエットにまつわる情報を発信している。好きな食べ物は寿司。


朝食はシーチキンとマヨネーズをかけた山盛りご飯だった

──ルイボスさんは子供の頃からぽっちゃり体型だったんでしょうか?

子供の頃からとにかく運動が嫌いで、ずっと太っていました。大学生の頃は80kg程度だったんですが、その後、怪我をきっかけにメンタルを病んでしまい、暴食気味になりました。

シーチキンとマヨネーズを大量にかけた山盛りご飯の朝食に始まり、昼も夜もご飯や揚げ物をどっさり。間食も一日中食べ続けて、ベッドで寝落ちする寸前までドライフルーツと枝豆を食べていました。

食べるというか、食べ物をできるだけ詰め込んでいたというほうが相応しいですね。寿司も大好きで、お店だと出てくるのを待つのがもどかしいので、自宅で握っていました(笑)。80貫は食べていましたね。

──酒やお菓子も?

酒は滅多に飲まないですし、お菓子もほとんど口に入れません。とにかく炭水化物と脂っこいものが好きで、ひたすらカロリーが高いものを食べていました。

1年で137kgから68.5kgへ。ミラクルダイエットの成功者はなぜ「痩せたい!」と思ったのか
高校時代のルイボスさん。当時は痩せることなど考えていたなかったという。©︎BitStar

──圧倒的な食欲! ダイエットを決意したきっかけを教えてください。

体重が135kgを超えたくらいから、体に不調が表れ始めたんです。脚がしびれて歩けなくなり、寝ているうちに嘔吐してしまうこともありました。今までにない異常な症状だったので、死の恐怖を間近に感じました。そこで決意したんです。「どうせ死ぬなら、人生をかけてダイエットをしてやる」と。

──YouTubeの1回目の動画を見ましたが、確かに大変そうでした……。

その頃は身長170cmに対し、体重は137kgで、ウエストは145.6cm。ずっと体が重くて、動くのも億劫でした。それに太っていることが原因で、イヤな目に遭うことが多くて……。例えば、レジで店員さんに汚いものを見るような目で見られたり、すれ違う人にわざとらしく避けられたり。

なかでもいちばんツラかったのが、街で知らない人に罵声を浴びせられること。

自分が変わって、みんなと友達になればそんなことは起きないと思って、SNSを始めることにしました。


意志が弱いからこそ、休息日は設けない

──ダイエットを始めるときにはどんなことを重視しましたか?

ダイエットを始めた当時は知識ゼロの状態でした。ただ、結局のところ「ダイエットは摂取カロリーを制限して、運動するのが間違いない」と確信していました。だから、とにかく食事を見直して、体を動かすことから始めました。

──ダイエット期間中はいろいろな運動をやってたんですね。

ダンベルを使った筋トレや腕立て伏せ、腹筋、ウォーキング、踏み台昇降運動などから始めました。続けていると、体重が落ちてくると同時に、だんだん筋肉がついてくるんですね。「せっかくならイイ体になってやろう」と思って、ジムにも通い始めました。

1年で137kgから68.5kgへ。ミラクルダイエットの成功者はなぜ「痩せたい!」と思ったのか
ダイエット開始から230日目のルイボスさん。この時点で体重は約80kg。キックボクシングを始めてさらに体重が変わったという。©︎BitStar

──どれくらいの頻度で運動をしていたんですか?

運動はほとんど毎日していました。ウォーキングは1日1時間。できる限り毎日ジムに通って、100kg台になってからはキックボクシングの道場にも週3で通い始めました。

毎日運動をしていたと言うと「ストイックですね」と驚かれるんですが、とんでもない。僕のような人間からすれば、週〇日と自分で決めてちゃんと続けられる人のほうがよほどストイックです! 僕は意志が強くないからこそ、休息日を設けずに、毎日ガムシャラにやるようにしたんです。


主食はマンナンごはん、ご褒美はヒレステーキに

── 食事ではどんな工夫をしたんでしょうか?

食事制限を始めて最初の2、3日は強烈な空腹感に襲われました。もう、散歩しているゴールデンレトリバーを見て「美味しそう」と思うってしまうくらい(笑)。

ただ、続けるうちにだんだん空腹感が収まってきました。それに運動のペースができてからは、体を動かすために、3食きちんと食べるようにしていました。

何より僕のようなタイプは、無理矢理我慢し続けたら、いつか必ず爆発するとわかっていたので(笑)。よく食べていたのは、ご飯代わりのマンナンごはんタンパク質は刺身や牛肉の赤身、鶏の胸肉、豆腐で摂っていました。

筋トレを頑張ったあとは、ご褒美にヒレステーキなんかも。仕事のときは、お昼は弁当になるので、揚げ物などが入っていないものを選んでいました。野菜は糖質が多いものもあるので、必要以上には食べませんでした。

1年で137kgから68.5kgへ。ミラクルダイエットの成功者はなぜ「痩せたい!」と思ったのか
マンナンごはんとは、大塚食品が開発したこんにゃく粉等を原料とする米粒状加工食品のこと。一般的な白ご飯に比べ、糖質とカロリーは25%オフ、食物繊維は約10倍と人気のダイエット食だ。©︎BitStar

──よくある「〇〇だけ食べるダイエット」には挑戦しましたか?

刺身が好物なので、サーモンダイエットをやっていました。朝昼晩、ずっとサーモンの刺身を食べ続けてみました。

ただ、いくら好きでも、3日も経つとうんざりしてきて、一週間経つ頃には見るのもイヤになりました(笑)。結局、ストレスが溜まってしまったので、僕には合っていませんでしたね。

 

特別な器具や食品を用いることなく、食事制限と運動だけで真っ向勝負するルイボスさんのメソッドは、まさにダイエットのストロングスタイル。

次回はダイエットに欠かせないモチベーションを持続する秘訣を伺う。

「ダイエットのモチベアップ術」とは……
一念発起してダイエットを始めたものの、「仕事が忙しくて時間がない」「なかなか成果が出ない」といった理由で諦めてしまった経験はないだろうか? 継続していくためには、正しい知識を蓄えてモチベーションを上手にコントロールしていくかが鍵。ここでは、ダイエットを“習慣”に変えていくためのヒントを探っていく。
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