たとえ遊びであっても、勝負事となればいつしか本気になってしまうのが男の性。ならばそのプロセス、つまり道具にも真剣にこだわるのが大人の性というものだろう。
「エルメス」のバックギャモン
イタリアはトスカーナ州のシエナで年に2回開催されるホースレースのパーリオ。それは街中が熱気に包まれる伝統行事だ。このバックギャモンはそんな“お祭り”に着想を得ており、白熱するレースやそのペナントを連想させる鮮やかな色使いが印象的だ。盤と駒の素材には最高級のメープル材とレザーを使う。
[遊び方]
盤上に配置された各々15の駒をどちらが先にすべてゴールさせることができるかを競う。端的に言えばすごろくと同じで、順番にサイコロを2つ振り、出た目の数だけ動かすというもの。プレイヤーは着手可能な選択肢の中から、戦略的に自手を選び駒を移動させていく。
「ルイ・ヴィトン」のテーブルテニスセット

プロ仕様のラケットを2セット、LVロゴを配した公式ボール4個、そしてボールホルダー。これらを一式揃えた「セット・ピングポング ジェームス」は、我が家をたちまちテーブルテニス会場に変える遊び道具だ。モノグラム・エクリプス キャンバス レザーによるエクスクルーシブなラケットカバーにも所有欲がくすぐられる。
[遊び方]
ボールを互いに打ち合い点数を競う。最初に打つ場合は、まずボールを自分のコートにバウンドさせて相手コートにバウンドさせる。2球目以降は、自分のコートにバウンドしてから2バウンドするまでに返球する。
「ブルネロ クチネリ」の麻雀牌

温もりがあって高級木材として人気のウォールナット。そして大理石のような質感の“KRIONTM”と呼ばれる素材。それらを組み合わせて作ったのがこの麻雀牌だ。手作業でエングレーブされた144個の牌と2個のウッドダイスを4つのスタッカブルトレイに収納する。さすがブルネロ クチネリ製とあって、その表情はどこか上品である。
[遊び方]
プレイヤーがテーブルを囲み、136枚の牌を使って役を揃えることを数回行い得点を重ねていく。ゲーム終了時に最も多くの点を持つプレイヤーが勝者となる。役とは手牌の組み合わせが特定のパターンを満たす際に成立するもので、その種類によって得点が変わる。
「プラダ」のティックタックトー

プラダの伝統的な素材である「サフィアーノ」レザー。高級感があり、耐久性にも優れている点が魅力だ。そんな人気マテリアルで作ったケースの中には、ロゴをあしらった真鍮製のコマを各5点ずつ収納。そしてゲームの盤となる格子には真鍮を、マスには鮮やかな赤い「サフィアーノ」レザーを採用する。
[遊び方]
3×3、全9つのマスがある格子の中に、先攻後攻と交互に自分の駒を置いていく。
「アルマーニ / カーザ」のコマセット

稀少性の高い材木、アフリカ産エボニー(黒檀)を使用した土俵=ベース。そして天然のメープル材を使ったコマはレッド、ブルー、グレーと鮮やかに着色され、プレイヤーの識別にもなる。ハンドルトップには「GA」のロゴパーツを使い細部の作り込みにも抜かりはない。
[遊び方]
土俵の上で回転させて互いのコマをぶつけ合い相手のコマを弾き飛ばす。最後まで残ったほうが勝ち。あるいは同時に回して回転する時間を競い合う。軸を指でひねることで回す“ひねりゴマ”で、胴体に紐を巻き付けたコマを投げ出して回す“投げゴマ”よりも簡単。
「ティファニー」のトランプ

1893年のシカゴ万国博覧会で展示された銀食器で初めて採用されたヴィンテージ ロゴ。それにインスパイアされた「ティファニー トラベル コレクション」のトランプだからこそ、その目印として、裏面には特別なロゴが描かれている。メタリックシルバーのエッジも洗練されている。
[遊び方]
カジノでも人気の「ポーカー」「ブラックジャック」「バカラ」。そして「ババ抜き」「7並べ」「ページワン」「大富豪(あるいは大貧民)」「神経衰弱」「スピード」……etc.。ご存じのとおり、数多存在するトランプゲームだが、アナタの家では何が一番人気?
鈴木泰之=写真 来田拓也=スタイリング 髙村将司、安部 毅、増山直樹、磯村慎介(100miler)=文