ザ・ノース・フェイスのプロダクトといえば、数々のクラシックが思い浮かぶ。とてもひとつに絞りきれないが、これからの時季でいえばコーチジャケットはまさに名作にして定番のひとつだろう。

そのコーチジャケットが今季、これまでになかった新機能を備えて登場したのだが……さて、変更点がおわかりになるだろうか?

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パッと見ただけでは、普通にシックでイケているブラックのコーチジャケットだが、実は、答えは左袖部分にハッキリと記されている。

そう、ザ・ノース・フェイスが一昨年デビューさせたばかりの独自素材「フューチャーライト」をコーチジャケットとして初めて素材に用いた一着なのだ。

「おいおい、そんなことかよ」と思うなかれ。なんたって、このシンプルな変更によって、春に頼れるシティスペックを完備したのだから。


「フューチャーライト」仕様であることの意味

雨で蒸れる日本の春仕様。ザ・ノース・フェイス、新コーチJKTが持つ高機能

フューチャーライトは透湿性、通気性を兼ね備えているが、一般的な防水透湿素材とはちょっと違う。

例えばゴアテックスの場合、服の内側と外側に生じる温度差で湿度が放出される仕組みで、これは“風呂の湯気がドアを開けた途端、外へ逃げていく”のと似た原理だとされている。

一方、フューチャーライトは、ナノレベルのポリウレタン繊維をミクロ単位でシート状にした防水透湿素材。目に見えない極小の隙間が常に通気性を保っているので、服内外の温度差にかかわらず“防水”と“透湿”という相反する性能を両立した。

「日本はジメジメと蒸し暑いので、服の内外に温度差が生まれる頃にはすでに体が汗だくになっていることが多いんですよ。湿度の高い春から夏にかけては特にそう。電車のなかなんて毎回スゴいことになりますよね(笑)」(ザ・ノース・フェイスのプレス、鰐渕 航さん)。

雨で蒸れる日本の春仕様。ザ・ノース・フェイス、新コーチJKTが持つ高機能

すでに気温は上がり始め、まもなく雨が続く季節に突入する。

シェルなんかがあれば心強いところだが、雨に強い代わりに、内部が蒸れやすいという話にも心当たりがある。

「フューチャーライトは常に湿気を外に逃すので、服の内側が蒸れにくく快適、雨にも強いんです。いちいちベンチレーションを開け閉めしたり、脱ぎ着する必要もありません。通気するという性質は日本の気候にも向いているし、都市生活にも最適だと思います」(鰐渕さん)。

ザ・ノース・フェイスの新コーチジャケットは高級感のあるハリが特徴的で、高機能服でありながらアウトドア色も薄め。ザラリとした質感の光沢感を押さえたブラックカラーだからどんな服にも合わせやすい。まさに機能も見た目も見事なシティスペックってワケだ。

これぞアウトドアの機能性と都市生活の利便性のベストミックス。ON・OFFの境目はもちろん、街とアウトドアの境目までなくなりつつある今、こんな服がいちばん着回しが利くのかも。

足元はモチロン、このローテク風なハイテクスニーカーで決まりだっ。

 

[問い合わせ]
ザ・ノース・フェイス スタンダード
03-5464-2831

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