2021年に入り、一度は「風の時代」という言葉を耳にしたことはないだろうか?
新しい時代へ突入したことを意味するのだが、ぶっちゃけほとんどの人は頭の中に「?」を思い浮かべると思う。
そこで、『「風の時代」に自分を最適化する方法』(講談社)の著者であり、星読みヒーラーのyujiさんに独占インタビューを敢行。
4つの要素が200年周期で回る

── yujiさん。ズバリ、風の時代とは何でしょう?
冬が終わって春がきて、夏の次には秋がくるように、宇宙にも“サイクル”的なものがあります。端的に言うと「火・土・風・水」の4要素が一つの時代を、約200年ずつ担当します。
そして、2020年12月22日より風の時代に突入しました。私たちは200年続いた土の時代から、風の時代に移行するまさにその節目に居合わせているわけです。これはめちゃめちゃラッキーなことです。
── ラッキーなんですか!?
ラッキーです(笑)。なかでも30~40代はプラチナチケットを手に入れたようなものです。風の時代と言ってもこれから10~20年は土の時代からの移行期間。
つまり、土の時代もしっかり体験した世代こそ、これからの時代にその高い経験値を活かせるわけです。今まで蓄えてきたものを、ぱーっと出すだけでいい。
ただ、これまでの価値観にどっぷり浸かってきた分、変化に戸惑う場面もあると思います。
── ありがとうございます。ではまずざっくりと、これからはどんな時代になりますか?
これまでの土の時代は、物質的なところに価値基準の中心が置かれていました。例えば「上を目指す」「増やす」「集める」といったところがキーワードで、お金、高層マンション、東京一極集中がまさにそれでした。今後はそうしたものは意味や価値を失っていくでしょう。
風の時代になると今度は「空気感」や「精神」といった目に見えないものや、「less is more(持たない豊かさ)」が重要視されていくと思います。まさに、私たちを守ってきたこれまでの価値観が風に吹き飛ばされるイメージです。
新型コロナウイルスの占星術的な意味

── 新型コロナウイルスも占星術的に意味があったのですか?
占星術の世界では“新旧交代の節目”とされた年が2020年。新型コロナウイルスは、旧時代のレガシーの禊を行うものとして現れたとされています。
「ビフォアコロナ」「アフターコロナ」の言葉に表れているように、ここからの世界は今まで私たちが慣れ親しんできたものとはまったく別物となるはずです。
── まったく別物ですか。例えばどんな風に?
すでに景色は一変しましたよね。例えば、2020年だけを見てもテレワークが増え、大企業が副業を認めるようになり、マスクの着用もソーシャルディスタンスも当たり前になりました。
ステイホームによって、これまでの社会との関わり方や生き方を見直した人もいます。時代のルールやあり方を覆されることは、時代の移行劇にはつきものです。
── 風の時代をこれまでの価値観で生きると、どうなりますか?
これからは「風」の要素が一番強くなる時代ですが、土時代の価値観や意味が消えるわけでありません。
ただ、トレンドになることはない。分かりやすい例で言うと、バブル時代のようなあのハイテンションやハイペース。あそこに戻ることはもうない、ということです。
つまり、過去の価値観のまま生きていると、新時代のトレンドとは確実にマッチしなくなります。生きにくくなるのは覚悟した方がいいでしょうね。
── なるほど。生きやすいか生きにくいか、ということですね。
どんな最強帝国も経済国家も、永劫に続いたためしは人類史上一度もありません。季節が変わるように、宇宙のサイクルも変わり、次の時代へと移っていきます。
素直に時代の追い風に乗ったほうが良いでしょう。しかし、鑑定経験からいうと、男性の中に多いんですが、わざわざ向かい風を受けて船を漕ぎ出す人がいます(笑)。船がどこかの島に漂着してひょんなチャンスを手に入れる可能性もありますが、確率は低いでしょう。
地球の呼吸とシンクロしながら生きて、追い風を受けたほうが成功しやすいのは間違いありません。
風の時代のキーワードとは?

── 風の時代らしい生き方としてのキーワードはありますか?
たくさんありますが、「イズム」の構築でしょうか。土の時代は、外へ外へと拡大する時代でしたが、風は中身の密度を上げる時代です。「イズム=私らしさ」の構築に全エネルギーを投じてください。
── イズム、ですか。
風の時代は「型が終わる」時代でもあります。雛形にはまった考え方はもう卒業してOKです。自分で決めていい。
個人鑑定でも「何が好きですか?」という問いに、ちゃんと答えられる人は実は多くありません。7割の人は「えっと、何が好きなんだろう」という反応です。つまり、自分を知るための練習や習慣ができてないんですね。
── なぜ、自分を知らない人が多いのでしょう。
私たちが受けてきた教育にも要因がありますが、例えばネットニュースやSNS、先生や上司といった外部指標を優先してきた人がほとんどでしょう。「私はこう思う」が基本的に欠落しています。立派な経営者層でもそうです。
YOUは本当は何をしたいの?を、絶えず問うということです。
── YOUは何したいの、ですか?
ステイホームになり会社に行かなくてよくなった人、満員電車に乗らなくなった人、スーツを着る頻度が減った人、さまざまいると思います。今まで社会に適合するためにやってきた当たり前から解放されて、自分は本当は何をしたいのか、どう生きたいのかを見つめ直した人もいるでしょう。
自分では解放できなかったものを、新型コロナウイルスによる社会の変化によって手放せた人もいるはずです。
自分の好きなことと向き合う、イズムを確立することこそ、風の時代を生きる道筋です。
── では次回は早速、風の時代における働き方や暮らしについて教えてください。
ひとつ付け加えておくと、目に見えない価値が重要視される風の時代は、変化が静かに進んでいきます。行動様式もこれからめちゃめちゃ変わっていくので、早めにアダプト(順応)していったほうがいいです。
ヨーダの名言「やるか、やらないかだ。やってみるなどない」ですね(笑)。
いつの間にか茹でガエルになってた、なんてことにならないよう、ぜひ占星術を参考にしてもらえたらと思います。
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次回は、風の時代における働き方や転職、暮らしについてたっぷりお伝えするのでお楽しみに。
ぎぎまき=取材・文