1年を通して男のファッションがもっともシンプルになる夏。軽装になってラクなのだが、部屋着との境界線が曖昧になるのも事実だ。
そこで、オーシャンズのアーカイブを振り返りながら大人が押さえるべき夏コーデのコツをおさらい! 梅雨が明ける前に、準備万端としておこう。

OCEANS Web 編集長 原 亮太(42歳)
本誌副編集長を経て、2019年から現職。キャンプと釣りが趣味のアウトドア派だが、ワイン好きという一面も。柄ものを着るのが好き。
2021年に30、40代のメンズが夏コーデで押さえるべきは?
夏のメンズファッションの正解は“出汁の効いた京料理”のようなもの。シンプルな分、素材の味をしっかり活かせているどうかが大事になる。

なんのこっちゃと思うかもしれないが、夏になると着るものはだいたい決まっているし、極端にいえばTシャツと短パンだけでもOKだ。
そんなワンツーコーデになるからこそ、素材を活かすための“いい出汁”となるプラスのアイテム=小物を上手に取り入れることが重要ともいえる。つまり、夏コーデが洒落て見えるどうかはプラスワン次第でキマるといっても過言でない。
夏に必須の“3つのプラスワン”と、選び方のポイント
では、実際にどんなアイテムを取り入れればいいのか? 基本的には、この3つを押さえておけば大丈夫だ!
■プラスワンしたい夏のマストアイテム
1. サングラス
2. 帽子
3. アクセサリー
続いて、それぞれの選び方を、ポイントを踏まえながら詳しく解説しよう。
1. サングラスは奇抜なヤツより定番を狙え!

ファッションとしてはもちろん、紫外線から目を守るアイテムとしても必須のサングラス。夏の外出時にはいつも着けたいモノだからこそ、着こなしを問わない定番型を選ぶのがいい。レイバンのウェイファーラーやオークリーのフロッグスキンはその代表例だ。
形からチョイスするなら、ウェリントンかボストンタイプのいずれかを。

いかつく見せたくないなら薄色レンズがおすすめ。今夏もデフォルトとなりそうなマスク込みでのサングラス姿も爽やかに見せてくれるはずだ。
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2. 夏の帽子選びは、スポーツorアウトドア目線で

海や山、川遊びなどアクティブに遊びたくなる夏は、帽子選びでその気分を表現しよう。そこで取り入れたいのが、スポーティなキャップやアウトドアテイストなハット。ワンポイントとして投入すれば、一気に快活な印象に。

モノトーンやアースカラーをチョイスすれば、コーディネイトのいい引き締め役にもなってくれる。
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3. アクセサリーは海を思わせるモチーフをチョイス
アクセサリーをプラスすれば、シンプルなファッションが華やかになること間違いなし。なかでも海を感じるモチーフを選ぶと、夏の気分が一気に上昇する。

例えば時計ならダイバーズウォッチ、シルバーアクセであればアンカーチェーンを模したネックレスやブレスレットといった感じに、海のモチーフを取り入れて。

シルバーアクセを着けるときは、あくまで“さりげなく”が大事。
街角の大人たちの夏アクセ事情
ラフなスタイルの引き締め役は“さりげなくエルメス”に任せてます
アウターをアクセ代わりにするのも◎

スウェットやカーディガン、シャツなどを肩掛けするだけでもプラスワンに。アウターだってアクセサリーになるのだ。いつものTシャツスタイルにも遊び心をプラスしたいときにもうってつけだ。
もちろん寒いときはそのまま着てしまえばいいから実用性も抜群。着こなしのコツとしてぜひ覚えておこう。
夏ファッションは素材と色選びが重要!
小物使いのほかにも、夏ファッションで心がけてほしいことがある。それは素材の選び方だ。涼しげで上質な素材を選べば、さりげなく季節感が演出できる。

例えばポロシャツは、清涼感のある鹿の子をチョイス。素材同様サイズ感も大事で、大きすぎると子供っぽく見えてしまうので注意を。肩線は合わせつつ、身幅はゆとりを持たせよう。

シャツは洗いざらしで着られるリネンのような素材を選ぶのがベスト。長袖のシャツの袖をラフにまくって着ると程良いヌケ感を醸し出せる。
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コーディネイトを暑苦しく見せない色選びとは?

夏の着こなしは、いかに暑苦しく見えない色を選ぶかも大切。赤やオレンジのような暖色ではなく、寒色のアイテムを取り入れるのがポイントだ。
なかでも“白”は夏ファッションにおけるキーカラー。シャツやパンツなどを白に変えるだけでも涼しげに見える。

また、ワンポイントにシャーベットカラーを取り入れるのもおすすめ。コーディネイトが一気に華やぐ。
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シンプルになり過ぎないためには、柄物に頼るのもアリ

シンプルな夏の装いには柄物を一点投入するも良し。例えばマリンな雰囲気漂うボーダーTシャツやインパクト抜群の柄シャツなど、サッと身に纏うだけで洒落た印象になるだろう。
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夏の定番アイテムのオススメコーデ5選
これまでの条件を守りながら、いざコーディネイトを実践! 今回は夏の定番アイテム「Tシャツ」「短パン」「サンダル」を上手に取り入れた5つの実例を見ていこう。
①小物使いが光るモノトーンTシャツスタイル

シンプルな無地Tシャツは全身をモノトーンでまとめつつ、足元を白スニーカーで飾って爽やかさをプラス。ネックレスやブレスレット、サングラスなど小物を上手に取り入れれば、気が利いた大人のコーディネイトが出来上がる。
②白黒つけないアースカラーコーデも◎

何色とも説明しがたいアースカラーの配色は、夏の太陽で日焼けした肌にもよく似合う。
夏のTシャツスタイルはほかにもたくさん!
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③短パンは上下の色を合わせてセットアップ風に
軽快かつ機能的な短パンはこの時季のマストアイテム。そこでマスターしておきたいのが短パンを大人っぽく着こなす方法だ。

気にするべきは色。上下の色みを合わせてセットアップ風に着るだけで、俄然大人っぽく見える。カーキの短パンを軸にしたワントーンコーデは、小物を白&黒にまとめることで、さらに落ち着いた印象に。
④子供っぽく見せないためにはロンTを合わせる

定番のTシャツ&短パンスタイルを大人っぽく見せるなら“肘”を隠すべし。トップスにロンTを選ぶだけで夏休みの子供から脱却できるので、ぜひお試しあれ。
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⑤サンダルはレザー素材で上品にキメる

夏の足元に欠かせないサンダルは素材にひと工夫を。レザー素材のサンダルならカジュアルにもキレイめな装いにもマッチする。長めのショーツを合わせれば、程よくヌケ感のある上品なコーディネイトが完成!
サンダルが汚れていないかどうかも気をつけたいポイント。汚れたサンダルはだらしなく見えるので絶対NGだ。夏はヘビロテするアイテムだからこそ、こまめにメンテナンスをしておくことを勧めたい。
サンダルのメンテナンスの方法を学ぼう!
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【番外編】体型別の夏服選びは……
薄着になる夏は、どうしても体の線が出やすくなる。体型に悩みがある人は、以下の記事を参考に、シルエットや色選びで上手にカバーしよう。
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【結論】大人の夏コーデは小物使いと遊び心を大切に
着用アイテムが少なくなる夏は、素材や色選びで季節感を出しつつ、小物使いでいかに洒落て見せるかが大事なポイント。シンプルなコーディネイトにも遊び心は忘れずに! そうすれば、大人の夏ファッションは上手くいく。