「愛しのパタゴニア・バギーズショーツ」とは……
水陸両用ショーツの先駆けとして1982年に発売されて以降、今なお愛されるパタゴニアのバギーズ・ショーツ。ファッション業界内でも愛用者は後を絶たないどころか、年々増える一方だ。
では、オシャレな彼らどうはきこなしているのか。今回は、サーファーでITONAM Inc.代表の名村恒毅さんに話を聞いた。
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サーファーにとって、“海パン”としても良き相棒
「ここ最近はパンデミックの影響や仕事の忙しさもありなかなか行けていませんが……」。
そうため息まじりに話す名村さんだが、以前は休日にもなると海へと繰り出すデュアルライフを満喫。当然のごとく、その隣にはいつもパタゴニアのバギーズ・ショーツがあったとか。

「言うなれば“海パン”でもあるわけですから、実際にこれをはいてサーフィンもします。そうすると、サーフボードに塗ったワックスが付いて、生地が白っぽくなってくるんですよ。だから、サーフィン用と街用は分けてはきますね」。
昔は柄ものをよく探していたというが、インチによってはカジュアルになり過ぎるため、街では落ち着いた無地を選ぶようにしているそうだ。
そして、はき続けること10年以上。この時季になるとタンスから引っ張り出し、気になるカラーが発売されれば買い足す、を繰り返している。

「パタゴニアのド定番アイテムですが、シーズン毎に仕様が変わっていたりもするんですよ。シルエットも微妙に変わってるように見えるし、水はけを良くするための工夫がポケットに施されていたり、前はなくなっていたけどキーコードがまた復活していたり。
シーンや合わせるアイテムに応じて使い分ける丈感

シチュエーションに応じて5インチも7インチもはく名村さんだが、そこには自分なりのルールが存在する。ポイントは、トップスとのバランスだ。
「今日のように、トップスがゆったりめのときは、長いのをはいちゃうとどうしても野暮ったく見えてしまうんです。なので、膝頭を見せながらスッキリはくことを意識しますね」。

逆に、シャツなどを着る際には、程よく長めでゆとりのあるサイズを選ぶ。膝上部がやや隠れるぐらいの丈感がベストだそうだ。どちらにせよ、膝がすべて隠れるほどの丈感は選ばないのがマイルールである。
そして、「せっかくの夏なので、とことん振り切ったほうがいい」とも。
「基本、ショーツをキレイ目に合わせようとするとどこかで無理が出る。ならば、いっそのこと思いっきり派手に行ったほうがいいと思うんですよね。それこそ季節の特権ですし、そのほうがバギーズらしいと思います」。
名村さんのパタゴニア ショーツ・コレクション

名村さんが今シーズン買い足したバギーズは、軽やかなピンクとシックなブラック。
「最近ではゆったりめなトップスを着ることが多い」ということで、どちらも小さめの5インチを選択している。

そして、バギーズと同じぐらいに出番が多いというコットン製ショーツも休日には欠かせない。ちょっとした遠出にも使う“3マイルウェア”として、特に今は大いに活躍しているという。
リアルに街と海を行き来してきた男の声だからこそ、余計にパタゴニアのバギーズ・ショーツの真の実力を実感する。今年は海用と街用の両方を買い揃え、シーンに合わせて使い分けるのもありかもしれない。
「愛しのパタゴニア バギーズ・ショーツ」とは……
夏の大本命にして大定番、パタゴニアのバギーズ・ショーツ。誕生から約40年、その輝きは右肩上がりに増すばかりだが、往年のバギーズ・ラバーズはどう着こなしているのか。洒落た大人たちの模範解答をどうぞ。
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恩田拓治=写真 菊地 亮=取材・文