気がついてみると、黒のカジュアルウェアばかりがイロイロ揃ってしまった。

黒のフーディーやナイロンパーカ、ロンT、トラックパンツ、レザーアイテム、スニーカー。

あと、バケットハットや黒縁のアイウェアまで!

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忍者のように上から下まで真っ黒コーディネイトという日も少なくない。家でくつろいでいるときのスタイルで街に出てしまうという手抜きも黒ベースなら大丈夫な気がする。なんというか「着勝手」が非常によろしいのだ。それは何故か。

ひとつ原点的な理由として、黒髪・黒目の日本人によく似合う、というのが挙げられると思う。顔のイメージを決定づける髪と目の色が、服に黒を選ぶことで関連づけられ、グッと統一感が出る。鏡の前に立つとわかるが「収まり」がどんな色よりいいのだ。

  黒は「どこでもドア」な色という理由もある。今も昔も男のフォーマルは、結婚式であろうが、葬式であろうが、裁判の判事であろうが、大臣の認証式であろうが黒に決まっている。フォーマルで使われるやんごとなき色なのだから、普段着や街着に取り入れたってマナー違反になりっこない。

気がつけば黒のカジュアル服ばかり手に取ってしまう理由
防水・防風・透湿性の高いゴアテックスを使用し、フロントに4つのポケットを備えたアウトドアライクな見た目だ。フードを収納できる仕様だったり、オールブラックだったりと街使いにも配慮。ベンチレーションを備えることで通気性を高めている。7万3700円/ティラック(バーリオ 075-354-6604)

いかにも現代的な理由も見逃しちゃいけない。iPhoneやMacBookなど我々が「その中で生きている」といっても過言ではないモダンライフのキーアイテム、スマホやノートPC。

そのメタリックでモノトーンな先端デザインとの相性を考えると、服やアクセサリーの色は映画『マトリックス レザレクションズ』(2021年12月公開予定)のようなクールな都会感を醸し出す黒がファーストチョイスになる。

少し前までは、カラフルなアウトドア用の服やアスレチック系の服を街着にするのが愉しかった。だが、最近次々と登場しているそれらのウェアのブラックバージョンは、ファンクションや着心地の良さはそのまま、ライフスタイルにもいい感じにフィットしている。

そんな「ブラック・マジック」を、我々はまだまだ当分マークする気でいる。

 

清水健吾=写真 来田拓也、中北健太=スタイリング  礒村真介(100miler)、今野 壘、野村優歩=文

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