俳優・反町隆史がバスフィッシングに情熱を注いでいることは、すでにお伝えしているとおり。そんな反町が、その聖地として名高い(彼もその活動拠点としている)、日本最大の湖、琵琶湖にて贅沢なバスフィンシングツアーを開催。
反町さんがツアーのホスト役? 反町さんと一緒に釣りができる? 反町さんがグリルしたBBQがランチ? そんな前情報で見事に釣られ、その模様を追っかけてきた。
大会名は「パネライ エクスペリエンス バス フィッシング」。
反町がブランドアンバサダーを務める高級腕時計ブランド「パネライ」主催のもので、2021年にリリースされた両者のコラボウォッチシリーズから10本限定で展開された「ルミノール クロノ フライバック-反町隆史エクスペリエンス エディション」(すでに完売)のオーナーが参加するプレミアムな大会である。
パネライは、2021年より「特別な体験」をセットにした腕時計をリリースするユニークな企画を開始。北米で企画された登山家でドキュメンタリー映画監督のジミー・チンとのワイオミングクライミング体験に続き、世界で2例目となったのが、この反町との取り組み。

大会前日のディナーミーティングでは、反町本人から概要やルール、バスフィッシングと琵琶湖の魅力が語られた。そして参加者ひとり一人と言葉を交わしてゆく。
「湖上は冷えるから防寒対策を」「え?サングラスを忘れたの?予備あったかなぁ」とフランクに話す姿は、俳優の顔ではなく釣り好きで世話好きな男そのもの。
そしてこのツアーに反町の名が“お飾り”として冠されていないことがうかがえる瞬間だった。

大会当日。AM7時。天気は晴れ、気温は約10℃。
「今日の天気図だと10時くらいから風が強くなる。早めに勝負しよう! あ、でもその前にみんなで集合写真撮影したいね」と、反町は愛艇を操縦し、各チームに別れたボートを束ね先導する。

そして撮影を終え、大会スタート。
ビギナーの参加者も多いなか、この企画に賛同した優秀なガイドたちのレクチャーとリードで、全員がFUNな時間を過ごすことができた。

反町の予想通り、時計の針が10時を示すと強風が吹き出し湖面が荒れてきた。支給された特製のゴアテックスジャケットが風を遮断するも、身体はみるみる冷えてくる。そこで図ったかのように大会終了の連絡が。
帰港するとオープンエアダイニングで甲斐甲斐しく調理する反町の姿が。本人自ら近江牛をBBQで振る舞ってくれたのだ。参加者を楽しませ満足させたいという思いが、肉の焼けた香ばしい煙りとともに漂ってくる。
「おかわり焼けてるよ。遠慮せずに食べて!」。笑顔の反町、どこまで面倒見のいい男なのだろう。


ランチを終え、大会終了のセレモニーが。ガイドたちを壇上に上げ、あらためて大会協力の謝意を伝えつつ、釣果をユーモアたっぷりにレポート。
そしてクライマックス。優勝者へのトロフィー授与に加え、サプライズプレゼント(内容はヒミツにしておこう)が贈られたのだ。それを見た参加者一同、拍手喝采! 関係者にも事前に知らされていなかったうれしいアクシデントを企んだ反町自身も満足そう。
こうして、特別なエクスペリエンスツアーはフィナーレを迎える。

2021年初頭。パネライから反町にこの企画の打診があった。「オーナーが1つの目標に向かって時間を共有するリアルを作りたかった。
2021年は俳優業で多忙だったにも関わらず、あえて工数の多い「リアル」な体験をじっくりと企画した。
それは反町が「人を喜ばせたい」という奉仕の精神の持ち主で、「より良いものを」求めるプロフェッショナルで、そして何より最高の遊び、「バスフィッシング」に魅せられた人だからである。
自然の悠久さ。バスボートのスピード。アタリを待つ焦れ。バイトした一瞬の高揚感と緊張感。反町が「リアル」で体験してほしかったのは、そんな他種多様で豊かな時の流れだったのではないだろうか。

ツアーに参加したエクペリエンス エディション・オーナー7人の腕元には、そうした時の流れの記憶は褪せずに残るだろう。ただ物を買っただけでは、決して手に入らないもの。無形なる「特別な体験」は、人生の本質的な豊かさなのかもしれない。