昨年メジャーデビューを果たしたシンガーソングライター・大森靖子の2枚目のシングル『マジックミラー/さっちゃんのセクシーカレー』が7月にリリースされた。口コミで評判が広まり、音楽業界の内外から熱い支持を集める彼女だが、新作の「マジックミラー」には、どういう意味が込められているのか? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.120で、大森はこのように語っている。

「『マジックミラー』はインディーズ時代からメジャーに行ったことでできた曲です。たくさんの人に知られることで、『メンヘラ』とか『サブカル』とか、すんごい言われて。でもそういうのって、それを単純に世の中的に“普通”にさせてなかった音楽シーンが悪いって思うんですよ。別に何を思いついたって、普通じゃないですか。人を殺したいって思っても、殺さなかったら普通だし。そういう全部の感情、思いつくこと、性格とかを、ノーマライズしたいんです」

4月に行われた中野サンプラザのライブでは、ステージの背面に鏡を設置する演出を行った大森。鏡には、こんな意図があったそうだ。

「ライブ中のお客さんの表情って、私が歌う表情よりも、すごい長けてるっていうか。自分じゃなくて『こんな私から見た風景の方が面白いから、こっちをみんなに見て欲しい』って思うんです。もうそれをそのまま膨らませる装置になれたらいいやって思うくらい。みんなが生きてるだけでめちゃくちゃ面白いから。それを思い知らせたい」

プライベートでは、昨年7月の結婚に続き、5月に妊娠したことを発表した大森だが、そのことについては、「今年の1月にテレビで『はじめてのおつかい』を観て、めっちゃ号泣したんですよ。

(中略)もう超可愛くて。それで子どもを作ったんです」とのこと。ジェットコースターのような彼女からは、しばらく目が離せなさそうだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.120(2015年6月12日発売/太田出版)

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