「小学校のころ学芸会で歌とお芝居をやって、両方とも楽しいなと思っていたり、国語の授業の朗読発表会でほめてもらうことが多かったんです。それで、歌とお芝居と朗読が全部できる仕事がいいなと思っていた小学校5、6年生のころ、深夜アニメの『涼宮ハルヒの憂鬱』で“声優”の存在を知りました。『これは全部の夢が叶えられる!』と」
父がアニメ好きだったうえ、母も音楽好きだったため、声優になりたいということに対する親の反対はなかったという鈴木。母親とはGRANRODEOや水樹奈々のライブにも一緒に行っていたという彼女だが、声優になるために、具体的にはどんな努力をしたのだろう?
「目指すと決めてからは、自宅が一軒家だったので、いろいろな曲を歌う練習を毎日気が済むまでしたり、マンガや小説を声に出して読む練習をしていました。録音して、自分で聞いてみて『よくなかったな』と気付いたらノートに書いたりしました」
また、高校生になってからは、アルバイトして貯めたお金で、芝居の勉強をするため東京の学校へも通っていた鈴木。「自分の夢を周囲に公言するタイプだった」という彼女だが、マクロスのオーディションに受かる前は、まともに取り合わない人も周囲にはいたのだそう。しかしマクロス出演が公式に発表されると、友達や友達の親からも「すごい」と言われるようになったそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.125(2016年4月22日発売/太田出版)