会社員や整体師を経て、ゴルフやサッカー、野球などの種目でジュニア選手に体の使い方を指導していた。
2017年、座間味村であったセーリング日本代表の東京五輪強化合宿にトレーナーとして参加。ボランティアだったが、働きぶりが評価され、2日目には合宿責任者から五輪強化スタッフを打診された。コロナ禍での開催となった東京五輪は人数制限があり会場入りできなかったが、実績が買われ、豊田自動織機から声がかかった。男性と比べ、筋肥大が難しい女性選手指導へのオファーで「挑戦したい」と即決したという。
キャリアをスタートさせるきっかけになった座間味村には思い入れが深い。
代表合宿が始まった17年は、島内の廃材を使用してトレーニングをする状況だったが、今は村を挙げた支援で機材が導入されるなど環境が整う。21年には、村をはじめとする県内海域をセーリングの強化拠点とする協定も県と日本連盟が結んだ。「村長をはじめ、島の方々の協力があって、充実した合宿が送れている」と石嶺さん。次の夢は正規の代表スタッフとして五輪の地を踏むこと。
