船を運用するのはスイスに本社を置くMSCクルーズ。今回のツアーは6日に那覇港を出港し、石垣島、台湾、宮古島を巡り10日に那覇港へ戻る予定だった。
同社によると、ベリッシマは「技術的な調整が必要」な状況で出港できておらず、メンテナンス作業を続けている。本紙取材に、乗客には「丁寧に説明し補償プランも案内している」と回答。「洋上ホテルとして船内ではイベントやショー、パーティーなどを開催している」と説明した。
一方、乗客の一人は「説明が不十分だ」と不満を隠さない。名古屋市からツアーに参加した女性は「朝には石垣島に着いていると思っていたらまだ那覇港だった。船側が台湾の乗客の手続きに追われていて、船内のイベントは中止になっている。閉まっているお店もある」と話す。
3日目にツアーの全面中止の案内があったといい、「説明が不十分で訳が分からない。ずっと那覇港にいて、こんなの旅行じゃない」と憤った。
(社会部・大野亨恭、末吉未空)