沖縄県南城市が2027年度にも、市役所隣に2階建ての複合施設をオープンすることが1日までに分かった。「多世代の市民の居場所」がテーマで、書店と融合した図書館を備える。
貸し出し用と販売用の本棚を同じ空間に配置する県内初の計画で、全国でも珍しいという。福井県敦賀市の官民連携施設「ちえなみき」を参考にする。
 書店兼図書館は傘下に「ジュンク堂」を持つ丸善CHIホールディングス、丸善雄松堂、図書館流通センターが手がける。施設には親子で触れ合える屋内の遊び場、自主学習・ワークスペース、サークルやボランティア活動の拠点、健康増進施設なども設ける。
 敷地面積は約2千平方メートル、延べ床面積は約2500平方メートル。大和リースが代表企業となり、複数の事業者と設計・建設・運営を担う。総事業費は約20億円を見込む。
 市は昨秋のワークショップなどで市民からアイデアを募った。事業者からの提案内容も踏まえ、本年度中に基本計画をまとめる。行政側が施設内容を決めてから発注すると運営が赤字になるケースも多いため、テナントを誘致してから設計・施工する「逆算開発」の方式を取った。
 市には旧4町村時代の公共施設が点在している。老朽化に伴い、複合施設として再編する方針を決めた。

(南部報道部・平島夏実)
沖縄・南城市に書店兼図書館 2027年度にもオープン ジュン...の画像はこちら >>
沖縄・南城市に書店兼図書館 2027年度にもオープン ジュンク堂を持つ丸善CHIホールディングスなどが手がける
編集部おすすめ