[胃心地いいね](815)なかむら屋那覇店 那覇市辻2-28-3
 かつお節と本ソーキを煮込んだあっさりとした黄金色のスープを一口。優しい味わいに口角が上がった。
麺の上には、20年以上継ぎ足しを繰り返した秘伝のタレに、2~3日つけ込んだ手のひらサイズのほろほろ本ソーキがゴロンと覆いかぶさる。本ソーキ、軟骨ソーキ、三枚肉が乗った「スペシャルセット」(1280円)にはジューシーが付く。「ボリュームすごいでしょ。うちのソーキはとにかく食べ応えがあります」と語るのはオーナーの宮城睦子さん(68)と店主の冨里ゆず子さん(45)。
 安里駅前で18年間、酔客の胃袋を満たしてきた沖縄そば「なかむら屋」は、2021年7月に那覇市辻に移転。今は日中のみの営業で、地元の人や観光客がひっきりなしに訪れる。
 移転した当初はコロナ禍真っただ中。集客には苦労したが、22年、長年周りの人に支えてもらった恩返しとして「子ども食堂」をスタートした。子どもが安心して帰ってこられる場所をつくるのが宮城さんの夢だった。
 子ども食堂は月1回の開催で、これまで20回を数える。お店の壁には子どもたちが書いたメッセージが並び「ありがとう」の文字も。冨里さんは「なかむら屋のそばを食べた子たちが将来、別の人に優しくしてあげてほしい」と語る。

 本ソーキそば(1050円)のほか、肉汁が染み込んだ秘伝のタレを使用したカレーライス(750円)も一押し。サイドメニューのジューシー(200円)も見逃せない。
 オーダー時には、食べやすい細麺か食べ応えのある平麺かを選べる。安里駅前店にはなかった選択肢だ。冨里さんは「私は平麺推しです。一回食べたら止められない」と笑顔。さあ、あなたはどっち派?
(社会部・吉田光)=金曜日掲載
【お店データ】営業時間は午前11時から、ラストオーダーは午後4時。日曜日定休、駐車場7台分あり。 電話098(943)7188
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手のひらサイズのほろほろソーキ 秘伝のタレに漬け込みゴロリと載せた沖縄そば 那覇市辻に移転した「なかむら屋」
黄色が目印のお店の前に立つオーナーの宮城睦子さん(左)と店主の冨里ゆず子さん=10日、那覇市辻の沖縄そば「なかむら屋那覇店」
手のひらサイズのほろほろソーキ 秘伝のタレに漬け込みゴロリと載せた沖縄そば 那覇市辻に移転した「なかむら屋」
なかむら屋那覇店
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