「沖展」を主催する沖縄タイムス社は本年度、協賛社の光文堂コミュニケーションズの協力を得て、高齢者の創作活動を奨励する「光文堂黄金(くがに)賞」を創設した。第76回を迎える今年の沖展では、書芸の田端喜代さん(94)=那覇市、写真の与儀文夫さん(90)=中城村、陶芸の幸地良丈さん(88)=宜野湾市=に、賞状と光文堂コミュニケーションズが作品の写真で作成した2025年度(4月始まり)カレンダーを贈る。
3人とも「体力が続く限り、出品したい」と意欲は尽きない。
 同賞は、12部門の最高齢入選者を抽出し、最高齢から順に3人の入選者を表彰する。
 田端さんは昨年度に引き続き、一般の入選者最高齢。1989年に初めて出品し、これまで30回以上の入選を果たした。「指導してもらっている先生方のおかげ」と感謝し、「書道は私の生きがい」と語った。
 与儀さんは大宜味村の塩屋湾での祭祀(さいし)「ウンガミ」の写真で入賞した。週4回は沖縄市の県総合運動公園の池に集まる野鳥を撮影している。狙うはミサゴが魚を捕獲する瞬間。「なかなか難しい。仲間と語らうだけでも楽しい」と言う。
 幸地さんは高校教師を退職後に陶芸を始め、30年近い。自宅工房に電動ろくろや電気窯を備え、作陶を続ける。
近くの小学生の夏休みの課題を手伝うこともある。「多くの人に喜ばれるのがうれしい」とほほ笑んだ。
 沖展は15日、浦添市のANAアリーナ浦添で開幕する。(事業局・与那原良彦)
(写図説明)「いつまでも書道を続けたい」と語る田端喜代さん=2024年3月、浦添市・ANAアリーナ浦添
(写図説明)愛用のカメラで各地で撮影を続ける与儀文夫さん=2月28日、中城村南上原
(写図説明)自宅工房で湯飲みの形を整える幸地良丈さん=2月28日、宜野湾市愛知
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[沖展2025 76th OKITEN EXIBITION]高齢者創作奨励で賞新設 田端・与儀・幸地さん受賞 光文堂黄金賞 
愛用のカメラで各地で撮影を続ける与儀文夫さん=2月28日、中城村南上原
[沖展2025 76th OKITEN EXIBITION]高齢者創作奨励で賞新設 田端・与儀・幸地さん受賞 光文堂黄金賞 
自宅工房で湯飲みの形を整える幸地良丈さん=2月28日、宜野湾市愛知
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