同消防組合によると、2023年の救急搬送は1816件。搬送先は名護市の北部地区医師会病院1022件と、県立北部病院736件で96・8%を占める。
救急車の拠点は本部消防署と今帰仁分遣所の2カ所。搬送しながら両病院と受け入れを調整するため、どちらにも向かいやすい県道84号「名護本部線」を使う。今帰仁村内からは、県道72号「名護運天線」を通って名護本部線に接続する。どちらもジャングリア開業後に混雑が予想される。
両線とも片道1車線で幅が狭い。渋滞時、緊急車両のスペースを確保するのが難しい。
迂回(うかい)経路として名護市羽地地域を通る国道505号や本部町の海岸線を通る国道449号などがあるが、名護本部線と比べて10~15分ほど到着が遅れるという。「県道を避け、海岸沿いの国道を使えば、搬送時間が倍になることも想定される」(関係者)
救急車は予備を含む3台。
知念清治本部消防署長はジャングリアを運営するジャパンエンターテイメント(名護市)と連携を深め、バスやレンタカーの進入経路を把握し、救急搬送のルート選定などを急ぐと説明。国が進める「名護東道路」の延伸の早期実現を求めた上で「オープン後も地域住民に影響が出ないように努力する」と力を込めた。
