琉大によると、2021年から23年に交通事故で死んだ固体の砂のうを調べたところ、42羽のうち24羽から黒色片が検出され、42羽の2割からガラス製の透明球体が見つかった。大きさは1ミリ未満で、それぞれ車のタイヤ片と道路標示の塗料だった。
路上のちりやほこりと側溝に堆積する土からも発見され、ミミズやカタツムリを調べたところ、ミミズの大部分からも同じタイヤ片と塗料が出た。検出の濃度が近く、ヤンバルクイナがミミズを捕食することで摂取したと結論付けた。研究成果は米国の科学誌「エンバイロメンタル・サイエンス&テクノロジー」にオンライン掲載された。
研究した琉球大理学部の小林峻助教は、検出されなかった個体が一定数いることから、体内に蓄積せず排せつされる可能性も指摘。今後、生体への健康影響を調べるという。「海洋プラスチックの問題は知られているが、陸上でもマイクロプラスチック問題があることが浮き彫りになった。環境保全のため対応していく必要がある」と話した。(社会部・塩入雄一郎)