沖縄尚学Tシャツ、元値10倍超で転売も… SNSに「買わないで」の声　応援クラファンは2千万円達成　続く沖尚旋風【8月23日～29日タイムス＋プラスから】

　第107回全国高校野球選手権大会で沖縄尚学が悲願の優勝を果たし、沖縄が歓喜に包まれたこの一週間。沖縄タイムスでも、決勝当日の23日を中心に、阪神甲子園球場や県内各地での歴史的瞬間を見逃すまいと、記者たちがカメラ片手に駆け回りました。
9万円を超えるユニフォームの出品も
　沖縄尚学の人気は県内外でとどまることを知らず、沖縄尚学野球部選手の宿泊費や渡航費を支援するクラウドファンディング（クラファン）には、8月末の締め切りを目前に、目標額の1千万円を大きく上回る2千万円超が集まっています。
　フリマアプリ運営の「メルカリ」では、沖尚グッズが多数出品され、中には9万円を超える公式戦ユニフォームの出品も。沖縄尚学野球部父母会が2千円で販売した資金造成Tシャツは、ここ数日で2万円を超える高値で転売され、実際に買い手がついています。

メルカリで出品されている沖縄尚学の資金造成Ｔシャツ。タオルなどとセットのものもあるが、ほとんどはＴシャツ1枚の値段

　ただ、Tシャツを販売した本来の趣旨は「甲子園出場への資金造成」であるため、SNS上では「メルカリから買わないでクラファンに支援を」といった声も。複雑な思いで推移を眺める県民も少なくないかもしれません。
「アツすぎ」SNS、反響大きかったのは
　沖縄タイムスの記者たちもウチナーンチュ。自然と取材には熱がこもります。記者を中心に総勢100人超が参加する連絡用チャットには、決勝当日、各地の興奮や熱狂を伝える動画や写真、文章が次々と届き、デジタル編集部も大忙しでした。
　沖尚ナインの大活躍や裏話、県民の熱狂ぶり、クスリと笑える風景まで、県内外の取材現場から記者が発信する話題で、沖縄タイムス公式X（エックス）アカウントはかつてないほど大盛り上がり。フォロワーの皆さんからも「アツすぎ」といった反応が寄せられました。
　そんな沖尚優勝に関連する数ある投稿の中で、最も反響が大きかったのはいったいどれ？ インプレッション（表示回数）を切り口に上位3件をまとめました。
　1位は、優勝が決まったその瞬間、23日午後0時頃に「イオン那覇店」1階のフードコートで撮影された動画の投稿（動画はこちらから）。優勝インタビューで、眞喜志拓斗主将が決勝当日に誕生日を迎えた母・奈津美さんに感謝を述べたこともあり、投稿に付いている記事（母と二人三脚で甲子園の夢舞台）も多くのユーザーに読まれました。

沖尚優勝関連でインプレッションが最も多かった投稿

　2位も、優勝が決まったその瞬間、全国制覇の速報を伝える投稿です。文面の「シタイヒャー」「チビラーサン」は、ウチナーグチでそれぞれ「よくやった」「素晴らしい」といった意。日本語よりウチナーグチのほうが、県民の心そのものを深く表せるように思い採用しました。

沖尚優勝関連でインプレッションが2番目に多かった投稿

店員さんの“神対応“に賞賛コメントの嵐
　 3位は、勝敗がつく前の23日午前11時54分、試合中継のチャンネル切り替えに合わせ、走ってテレビリモコンを届けたイオン那覇店の店員さんに関する投稿。満面の笑みでの「神対応」が話題を呼び、投稿のコメント欄には「なんか泣いちゃった」「店員さんヒーローじゃん」などの賞賛が相次ぎました（動画はこちらから）。

沖尚優勝関連でインプレッションが3番目に多かった投稿

　優勝を勝ち取った瞬間から1週間たっても余韻に浸っているのはきっと私だけではないはず。来週2日（火）には、侍ジャパンU18と沖縄県高校選抜の壮行試合も。沖尚の末吉良丞投手と新垣有絃（ゆいと）投手の投げ合いが実現する可能性があり、わくわくします。

(左上から時計回りに）沖縄尚学の眞喜志拓斗選手、新垣有絃投手、比嘉公也監督、末吉良丞投手

　それではこの辺で。週末のお天気は、気象予報士・崎濱綾子さんのお天気コラムをぜひ確認くださいね。今週のデジ編チョイスは篠原知恵が担当しました。