【南城】南城市は世界遺産「斎場(せいふぁ)御嶽(うたき)」で10月25日午後6時半から、琉球王国時代に祭祀(さいし)をつかさどった最高位の神女「聞得(きこえ)大君(おおきみ)」の就任儀礼の行幸「お新(あら)下(お)り」を再現する。臣下役など、琉装で行列に加わる南城市民らを9月1日から一般募集する。
先着48人。
 高校生以上で、女性は髪が肩下まで必要。説明会やリハーサルなどを経て当日に臨む。参加無料。
 お新下りは17世紀後半から約200年間続いたとされる。聞得大君らは首里城から南風原、大里、佐敷間切を通って斎場御嶽に到着し、夜中に就任儀式を執り行ったという。
 市は、4年に1度ある「南城市まつり」のプレイベントの位置付けで2012年に初めて再現した。今回は4回目で、今後は毎年開催する。演出は沖縄伝統音楽野村流保存会長の宮城竹茂さんが手がける。
 8月29日に市役所で会見があり、聞得大君役を過去3回務めた新里春加さん(45)が4代目の西村綾織(あやの)さん(43)=いずれも同市出身=に金色のかんざしを手渡した。西村さんは「まばたきするのがもったいないくらい厳かな行列。ぜひ応募を」と呼びかけた。

 問い合わせは市観光商工課、電話098(917)5387。
(南部報道部・平島夏実)
琉球王国時代の神女「聞得大君」就任儀礼を再現 世界遺産「斎場...の画像はこちら >>
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