【国頭】ヤンバルテナガコガネ等密猟防止協議会は8月21日、国の天然記念物「ヤンバルテナガコガネ」など希少動物の密猟防止対策のため国頭村内の林道を夜間パトロールした。環境省や自治体、警察など18機関から32人が参加し、昆虫採集用トラップや不審車両がないかを確認した。

 ヤンバルテナガコガネは本島北部の森だけに生息する日本最大の甲虫で、成虫の体長は約6センチほど。国内希少野生動植物種のため、捕獲や採集が禁止されている。
 同日、参加者は5グループに分かれ、世界自然遺産に登録されたやんばるの森周辺を回った。
 密猟者やトラップは見つからなかった一方、ヤンバルクイナが木の上で眠る姿やオキナワトゲネズミなど希少種の姿が確認できたことが報告された。
 環境省沖縄奄美自然環境事務所野生生物課の若松佳紀課長は「密猟によって個体数が少なくなると、種にとって大きなダメージ。パトロールの実施は摘発につながると同時に抑止力にもなる」と力を込めた。(北部報道部・大庭紗英)
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