沖縄県NIE推進協議会(仲村守和会長)は20日、第44回おきなわNIEセミナーを那覇市の興南中学校で開いた。「子ども新聞を活用しよう! 平和学習特別号の実践事例」をテーマに、参加した15人の教師らが同校2年生の公開授業を通して沖縄タイムス、琉球新報各紙面を使った平和学習の方法を学んだ。
同中教諭で日本新聞協会認定NIEアドバイザーの國吉美穂さんがタイムス「ワラビー」、新報「りゅうPON!」の沖縄戦特別号を「沖縄の子が沖縄戦や日本の戦争を知るきっかけになる」として授業に活用している例を紹介した。
國吉さんは若い世代が戦争体験を継承する方法として戦争体験者の証言を「自分事」としてワークシートにまとめる手法を挙げ「体験者の思いを読み取り、自分に何ができるかを考えてほしい」と呼びかけた。
沖縄戦戦没者の遺骨のDNA鑑定に関する話題と生物の学習で学ぶ「DNA」を関連させることで「戦争に関連した話題と各教科をつないで年間を通した平和学習ができるのではないか」と提案した。
参加した琉大付属中教諭の大川晃さん(34)は「文章を読み解く力を付けながら平和を学ぶことができる。ぜひ授業で実践したい」と話した。(社会部・天久仁)