【名護】沖縄そばのまち名護市きっての人気店で、行列が絶えない「幸ちゃんそば」(同市大南)が開業から10周年の11日、店の前でセレモニーをした。伊平屋村出身の名嘉幸子さん(65)と次男の伸匡さん(31)が営む店に、村出身者や常連たちが集まり、島のエイサーなどで盛大に祝った。
(北部報道部・松田駿太)

伊平屋の食材をふんだんに使ったそばとジューシーのセット(千円)

 店は2015年、村内の農協に勤めていた幸子さんが「まちなかで食堂をやりたい」という夢をかなえるため、名護市に移住して開業した。そばは家族や島の祭りなどで振る舞う度に試行錯誤を重ね、磨き上げてきたレシピだ。
 島特産のモズクをトッピング。モズクを練り込んだ麺も選べる。豚と鶏がらで取るスープには同村野甫島で作られた塩を使う。伊平屋の味が詰まった一品だ。

開業10周年を祝いエイサーを踊る伊平屋村出身者と店を営む名嘉伸匡さん(右)

 女子ゴルフ界をけん引した宮里藍さんが全国放送のテレビで紹介したことで人気に火が付いた。放送翌日から行列ができ、今では1日200~300食が営業終了時間の午後3時を待たず、1時ごろには売り切れることもある。
 おもてなしが好きで、村民のおもてなしの心を言い表す「いへやじゅーてー」という言葉を大事にする幸子さん。そばの上にのる島の黒糖で味付けされた三枚肉は「お肉の値段が上がっても、この大きさじゃないと納得してお客さんに出せない」との心意気から、創業当時の大きさを変えていない。

幸ちゃんそばを営む名嘉幸子さん(中央)と次男の伸匡さん(右)、田中昂輝さん=20日、名護市大南

 8年ほど前に県外から沖縄に戻り店を支える伸匡さんは「また来たいと思ってもらえるように、もてなしの雰囲気が感じられる気持ち良い接客を心がけている。母の体が動くまでそば屋をやらせてあげたい」と目尻を下げた。

 幸子さんは「よりたくさんの人にそばを食べてほしくて名護に出てきた。毎日たくさんのお客さんにそばを食べてもらって感謝しかないし、幸せです」とほほ笑んだ。
宮里藍さんのテレビ紹介で人気に 沖縄・名護市「幸ちゃんそば」...の画像はこちら >>
伊平屋の食材をふんだんに使ったそばとジューシーのセット(千円)">
宮里藍さんのテレビ紹介で人気に 沖縄・名護市「幸ちゃんそば」10周年 常連集まり、エイサーなどで祝う
開業10周年を祝いエイサーを踊る伊平屋村出身者と店を営む名嘉伸匡さん(右)">
宮里藍さんのテレビ紹介で人気に 沖縄・名護市「幸ちゃんそば」10周年 常連集まり、エイサーなどで祝う
幸ちゃんそばを営む名嘉幸子さん(中央)と次男の伸匡さん(右)、田中昂輝さん=20日、名護市大南">
編集部おすすめ
沖縄タイムスプラスの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース