【南部】豊見城市と糸満市の西約1キロにある無人の岡波岩(島)の帰属を巡り、糸満市議会は29日の9月定例会最終本会議で、糸満市が帰属を主張して県に調停を申し出る議案を全会一致で可決した。一方、豊見城市議会も26日、豊見城への帰属を主張する決議を全会一致で可決した。


(資料写真)岡波岩

 糸満市の担当者は「準備ができ次第、できるだけ早く申し立てる」とコメントした。糸満市は今回、1980年に県が同市土地開発公社に免許を出した、埋め立て工事の施工区域の境界線を岡波岩まで延長して帰属を主張する見通し。
 一方、豊見城市は国土地理院の地図で岡波岩が豊見城市とされていることなどを根拠に帰属を主張する方針だ。豊見城市議会は決議の提案理由で、「過去の審議、決議などの経緯から岡波島が豊見城市域に帰属することは明白だ」とした。
 岡波岩を巡り両市は、80年代ごろから互いに帰属を主張して協議してきたが決着していない。
 国土地理院発行の地図で岡波岩は豊見城市になっている。同院は「沖縄が日本復帰する前の1970年に琉球政府が作成した国土基本図では、岩は豊見城村(当時)になっていた」と説明している。
(南部報道部・国吉聡志、新崎哲史)
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